ホームシアターの定番、北欧のリクライニング・チェア&ソファ ~ストレスレス®ショールーム東京~

fy7d(エフワイセブンディー)代表/遠藤義人 

大画面といい音を家庭で楽しむ趣味、ホームシアター。そのリクライニングチェアで圧倒的な人気を誇るブランドが、ご存じ「ストレスレス®」である。このたび東京・京橋にあるストレスレス®ショールーム東京(エコーネス社)に赴き、体験してきた。

創業91年の老舗。ノルウェーのブランド「ストレスレス®」

リクライニングチェアは数あれど、ホームシアターを導入したお宅に伺うと、置かれているほとんどがエコーネス社のStressless®(ストレスレス®)チェア「Reno(レノ)」だった。それぐらい定番商品だ。

この定番ブランドを生み出したエコーネス社の歴史は古く、創業は1934年。今年91周年を迎えた。創業者はノルウェー人のイェンス・E・エコーネスで、当初は家具やベッドのスプリングの製造・販売を手掛けていた。いまもベッドのマットレスは製造している(日本では販売していない)が、主力は1971年に第一号を発売して以来大ヒットしている「ストレスレス®チェア」である。

折しも世界的にテレビが普及し始めた時代。テレビを長時間見てもストレスを感じない、まさに「ストレスレス®」をコンセプトに開発されたチェアは、国際特許を取得した独自の内部機構を採用した。冬が長く家にこもりがちなノルウェーというお国柄も背景に、座り心地のいいチェアがもてはやされた。

定番リクライニングチェア「レノ」/ソファ「アリオン」

数ある製品の中から、お薦めの製品を紹介していこう。

まずは冒頭で述べた30年来のベストセラーでホームシアターユーザーに馴染みが深く、ホームシアターのアイコンともいえるリクライニングチェア「Reno(レノ)」。メカニカルな独自内部機構のみで、レバーを使わずとも体重を預けさえすれば好みの位置まで頭から腰まで連動して自然とリクライニングし、なおかつ視線は前方の視聴方向に保たれる優れものだ(国際特許プラスシステム)。この内部機構は10年保証だ。

レノ。豊富なカラーリングとともに、サイズもS/M/L(一部除く)を取りそろえる。肘や座面、背もたれといったパーツに分かれているので、長年の使用を受けたメンテナンスも容易。チェア1台に牛約1頭分の革を贅沢に使用しており、メンテナンスキットで革を維持すれば15年でも使える。内部の高密度モールドウレタンも快適でフカフカながらも高耐久になっている
独自内部機構はどのモデルも基本的に共通。なお、手動でヘッドレストをちょっと手前に引き寄せることで首のロックが外れ完全フラットの昼寝姿勢になる
よく見ると、腰を支えるランバーサポートのスプリングが背のほかのスプリングよりも太く、かつ若干手前に強く張り出している

ブナ脚の「レノ」の張り地は、少しラフなジーンズでも履いているかのようなゆったりテイスト。もっとも、最新のデザインテイストを取り入れたシャープな金属脚の「Berlin(ベルリン)」等は、ピタッとした張り地でシルエットが美しく、異素材とのコントラストも映え、昨今のソリッドなインテリアによく馴染む。

大きなヘッドレストが特徴のベルリン。優しくリズミカルな揺れを楽しめるロッキング機能(バランスアダプトシステム)も追加され、リラックス感を味わえる点もクラシカルな従来モデルと異なる
Paris(パリ)は背もたれに小さなマクラが入っており好みの位置に調整できる。たっぷりした座り心地で比較的大柄の体格でもゆったり座れる(写真はホームオフィス ハイバック)

特に注目したいのが、同様に体重移動のみでリクライニングするソファで、ホームシアターやオーディオファンに人気の複数人掛け一体型ソファ「Arion(アリオン)19」だ。複数のリクライニングシートが大画面を囲むように絶妙な湾曲で配置される。座席を連結しているコンソール(セクターと呼ぶ)は、テーブルがせり上がり、その下にはリモコンなど小物を収納するスペースも設けられている。

アリオン。ヘッドレストの高さも調整可能
ホームシアターの定番ソファ「アリオン」。特にこの4シーターのスタイルはホームシアターにお薦め
コンソールのテーブルにはリモコン等を納めることが可能である

新たなトレンド=電動。チェア「アダム」/ソファ「エミリー」

近年海外を中心に人気が高まっているのが、電動リクライニングタイプ。「レノ」にも電動タイプがあるが、最新のラグジュアリーな電動タイプ「Adam(アダム)」には、心臓の高さより脚部があがる「ゼログラビティ」モードがある。

電動タイプの大きなメリットとしては、脚を載せるオットマンを別途置かなくてもいい点にある。普段は足元がスッキリとしつつ、必要なときだけせり出して脚を支える。

また、ストレスレス®チェアが一般的な電動フットレスト付きリクライニングシートと異なるのは、フットレスト部分の内部にもオットマン同様フカフカのウレタンが充填されていること(一部除く)。ストレスレス®の発想は足元にまで及んでいるのだ。

レノ電動タイプの右肘掛けの下にある操作ボタン。フットレスト、リクライニングの角度などをワンタッチで調整できる。それぞれ個別部位の操作ができ、最大リクライニング時に手動でヘッドレストを手前に引くと、ヘッドレストが後方に倒れ、寝ることもできる
2025年7月にレッド・ドットアワードを受賞した最新作アダム。まるで無重力のようなゼログラビティモードに加え、細身でシュッとしたインテリア性と厳選した上質な素材を使用したことも評価された
※ショールーム展示は年内を予定。展示販売店情報はHPをご確認ください。

こうした電動タイプは、2人掛け以上のソファタイプではすでに最も人気を獲得しているという。

「Emily(エミリー)V2」は、フットレストのほかにネックレストも普段は倒しておけるためリビングにあっても圧迫感がなく、視覚的なヌケもいい。幅約170cm(アームがウッドの場合174cm、アームがスチールの場合172cm)とコンパクトな2シーターが一番人気だ。

エミリー。V2はノックダウン方式で搬入が容易になり、電源コードが2本から1本にまとまるといった改良が施された

ダイニングやSOHO用も。ショールームで体験を!

現在ストレスレス®は、これまで紹介してきたリクライニングチェア、リクライニングソファ以外にも、リクライニング機能付きのダイニング製品やSOHOにもピッタリのホームオフィスチェアまでラインナップを拡大。世界50カ国以上で展開するブランドとなり、日本国内でも北海道から沖縄まで500店舗以上で取り扱いがある。東京と大阪のショールームでは、ほぼ全製品が体感できる。

ぜひショールームに足を運び、専門スタッフとともに実際にストレスレス®な体験をして、ご家庭での夢見心地を実現してほしい。

コロナ禍以降テレワーク需要が増え、長時間座っても疲れず、かつ家庭のリビングにも馴染む上質な総革のオフィスチェアの人気が高まっている
オフィスチェア同様、座り心地のいいダイニングチェアの需要も高まっている。柔らかい高級レザー張りでクッション性もあり、価格もリーズナブル。キャスター付きも選べ、ダイニング用途以外にも幅広く使える。張り地の革や布、金属やウッドの脚部等も好みで選べる。着目すべきはリクライニング機能がつくこと。太ももの裏に掛かる圧力を軽減しラクな姿勢をサポートするため、長時間ダイニングで寛げる
広いショールームはじっくりくつろいで製品選びができる

[問い合わせ先]

ストレスレス®ショールーム東京

  • 住所:東京都中央区京橋2−5−18 京橋創生館2F
  • 営業時間:10時〜18時(水定休)
  • 電話番号:0120−11−9269(イイクツログ)

ストレスレス®ショールーム大阪

  • 住所:大阪府大阪市北区梅田1−12−6 E-maビル1F
  • 営業時間:10時〜18時(火・水定休)
  • 電話番号:0120−82−9255

https://www.stressless.com/ja-jp

  • fy7d(エフワイセブンディー)代表

    遠藤義人

    ホームシアターのある暮らしをコンサルティングするfy7d(エフワイセブンディー)代表。ホームシアター専門誌「ホームシアター/Foyer(ホワイエ)」の編集長を経て独立、住宅・インテリアとの調和も考えたオーディオビジュアル記事の編集・執筆のほか、システムプランニングも行う。「LINN the learning journey to make better sound.」(編集、ステレオサウンド)、「聞いて聞いて!音と耳のはなし」(共著、福音館書店。読書感想文全国コンクール課題図書、福祉文化財推薦作品)など。

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