ヴィンテージ家具×スマートホームシアターの理想形──IDÉAL TOKYOで体感する、エプソンEH-QL3000が描くラグジュアリー・ホームシアター

fy7d(エフワイセブンディー)代表/遠藤義人 

ラグジュアリー住宅におけるスマートホームの価値は、もはや機器単体の性能では語れない。東京・南青山の IDÉAL TOKYO は、ヴィンテージ家具、建築意匠、オーディオ&ビジュアルを高度に統合し、「五感で遊ぶ」暮らしを体現する完全予約制ショールームだ。本稿では、同空間に導入された EPSON EH-QL3000 を軸に、ラグジュアリー邸宅におけるホームシアターとスマートホームの理想的な関係性を読み解く。

建築・インテリア・AVが統合された南青山ショールームに見る、次世代ホームオートメーションの現在地

東京・南青山でヴィンテージ家具とオーディオ&ビジュアルとモダン&ヴィンテージ家具のよる豊かな生活を標榜するIDÉAL TOKYO(イデアルトーキョー)に、このたび、EPSONのハイエンドプロジェクターEH-QL3000が導入されたとのことで訪問した。

建築・家具・テクノロジーが交差する「IDÉAL TOKYO」という空間装置

西畠清順のオリーブが象徴する「時間価値としての空間」

東京・南青山にあるIDÉAL(イデアル)ビルは、骨董通りからワンブロック引っ込んだ立地ながら、西畠清順のオリーブがシンボルとして目を惹く。

1階にTOM DIXSONとIDÉALレストラン、B1にはシステムキッチンminotticucineのショールーム、2階にはLIGHT BOX ATELIER/SEMPREのイベントスペースがテナントとして収まっている。

設計を手がけた 中村拓志 & NAPが描く、素材と意匠のレイヤー

中村拓志&NAP建築設計事務所の設計による窓やパーテーションなどには、観世水をモチーフにした意匠や吟味された素材が配置されている。

南青山に佇む、完全予約制ラグジュアリー・ショールーム

今回訪問したIDÉAL TOKYOは3階に位置する。
ここは完全予約制。

広大な空間には上質な家具がゆったりと配置され、心地いいBGMと没入できる大画面を心ゆくまで堪能できる。「五感で遊ぶ」のコンセプト通り、心豊かな生活を拠り所にする人たちの憩いの場である。

オーディオ&ビジュアル、インテリアから、建築、アートまで造詣が深い共同代表小泉裕氏

共同代表の小泉裕さんは、オーディオ&ビジュアルもインテリアも好きなカスタムインストーラー。

建築やアートにも造詣が深く、講演会があると聞けば足繁く通い薫陶を受けているので、話の引き出しも多い。
一貫して個別ニーズに応える提案を長期的視点から行うため、顧客からの信頼も厚い。

小泉さんは、部屋や建物をまるごとコーディネートする案件が多いが、先日オーディオシステムだけをインストールしたエピソードを話してくれた。

「きちんとオーディオを聴き直したいので提案してほしいというご要望は、久しぶりだったんです。60代のお客様で。メーカーのご指定もなく『おまかせで』オーディオシステムをお納めしたんですが、目の前で凄く喜んでいただけた。わたしももともとオーディオ好きから始まっているので、こんなにも喜んでいただけたことに感激してしまい原点に戻るような気持ちでした。オーディオマニアの方以外でも、音楽を好きで、いい音で聴きたいというお客様って、まだまだいるんだと実感しました」

五感で遊ぶためのホームエンタテインメント設計

ルーム・イン・ルーム構造が生む、鏡張りでも成立する音響空間

IDÉAL TOKYOには、ルーム・イン・ルームで鏡張りのオーディオ&シアタールームがある。

視聴位置から視覚的に等間隔になるよう絶妙なピッチで配置されたルーバーの裏には吸音材が敷き詰められているため、鏡張りでも特有の反射はなく、開放感に溢れたサウンドを奏でる。

ワンタッチで切り替わる照明・映像・音響のシーン制御

ワンタッチでシーンを演出できるタッチパネルでシアターモードに切り替えれば、意匠に優れたLINNのスピーカーの前に、音声を透過しつつプロジェクターからの映像を反射する「サウンドスクリーン」が下がってくる。
ワンタッチで照明が暗転し、180インチのスクリーンが天井から床まですっぽり覆う。
同時にプロジェクターとアンプに灯が入り、映像と音声が再生される。

フラッグシップ・プロジェクターEH-QL3000がもたらす没入体験

6000ルーメン×4Kが可能にする、180〜1000インチの自由度。多彩な交換レンズが拓く、建築制約からの解放

新しく導入されたエプソンのフラッグシッププロジェクターEH-QL3000の感想を聞いてみた。

「これまで投写距離の関係で短焦点レンズを使ったエプソンの業務用プロジェクターを使っていました。その点、このEH-QL3000も、7種類のレンズからちょうどいい投写距離のものが選べるのが嬉しい。わたしもいろいろなプロジェクターを見てきましたが、このEHは、ノイズが圧倒的に少なく、動画の追従性や被写体の質感が段違いです。設置環境に左右されず大画面で高画質が堪能できるので、お客様の選択肢が広がります」

フラッグシップを謳うのは伊達じゃない、なるほどなあと感心しきりだった。

EH-QL3000は6000ルーメンの明るさで最大1000インチまでの大画面を鮮やかに描く4Kプロジェクター。メーカーを問わず制御できるJBMIA標準仕様PJ LINKや、ホームオートメーションにも対応しCRESTRONやControl4などでプロジェクターをコントロール可能

IDÉAL TOKYO(イデアルトーキョー)

完全予約制
東京都港区南青山6丁目13−1 イデアルビル3階
営業時間:11:00 – 18:00(予約制、水曜・日曜定休)
TEL:03-6426-5027
https://www.ideal-tokyo.jp/

  • fy7d(エフワイセブンディー)代表

    遠藤義人

    ホームシアターのある暮らしをコンサルティングするfy7d(エフワイセブンディー)代表。ホームシアター専門誌「ホームシアター/Foyer(ホワイエ)」の編集長を経て独立、住宅・インテリアとの調和も考えたオーディオビジュアル記事の編集・執筆のほか、システムプランニングも行う。「LINN the learning journey to make better sound.」(編集、ステレオサウンド)、「聞いて聞いて!音と耳のはなし」(共著、福音館書店。読書感想文全国コンクール課題図書、福祉文化財推薦作品)など。

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