映画が放つ至福の瞬間──カンヌ監督週間 in Tokio 2025、渋谷で14日間の特別上映
映像産業振興機構(VIPO)が主催する「カンヌ監督週間 in Tokio 2025」は、12月12日(金)~25日(木)まで、ヒューマントラストシネマ渋谷にて開催。世界の映画作家たちの最先端の作品群が、日本のスクリーンで初めてその姿を現す。
12/12-25「カンヌ監督週間 in Tokio 2025」
銀幕に映し出されるのは、世界の最前線で紡がれる物語の輝き。街の喧騒を抜けた渋谷のシネマスクリーンで、今年もカンヌ国際映画祭「監督週間」の珠玉のセレクションが、日本の観客を待つ。赤と黄色の顔を持つキャラクター「トゥイッチーズ(Twitchys)」が誘うビジュアルが象徴するように、この14日間は日常を忘れ、映画の魔法に身を委ねる贅沢な時間となる。
ハーモニー・コリンのアートワークが誘う、映画体験の扉
キービジュアルには、映画監督ハーモニー・コリンが第57回監督週間用に手掛けたアートワークを採用。赤と黄色の2つの顔を持つキャラクター「トゥイッチーズ(Twitchys)」は、公式SNSでコリンが「この絵の中のキャラクターたちは“トゥイッチーズ”と呼ばれています。彼らはいつもこそこそ遊んでいて、カンヌに来られてとてもハッピーなんです」と語るように、観る者を楽しさと好奇心で包み込む。ビジュアルだけでも、上映作品への期待感が高まる。
オープニングはイラク発の衝撃作『ザ・プレジデンツ・ケーキ』
オープニング上映を飾るのは、今年度の監督週間で観客賞とカメラドール(新人監督賞)を受賞した、ハサン・ハディ監督の長編デビュー作『ザ・プレジデンツ・ケーキ(The President’s Cake)』。フセイン体制下の不条理を、9歳の少女ラミアの視点で描く。イラク・アメリカ・カタール合作の102分。

日本映画の注目作もスクリーンに
日本からは、李相日監督作『国宝(KOKUHO)』がラインナップ。吉沢亮、横浜流星らが歌舞伎の世界で繰り広げる、血筋と才能、歓喜と絶望が交錯する人生譚を描く175分の大作。「PG12」指定で、原作は吉田修一による。監督週間での上映は、日本映画の作家性の高さを改めて世界に示す機会となる。

世界各国の作家性豊かな作品が集結
- ドイツ:クリスチャン・ペッツォルト監督『ミラーズ No.3(Mirrors No.3)』
自動車事故から生還した女性が、目撃者一家と過ごす中で自身の過去を見つめる。主演はパウラ・ベーア。86分。

- フランス:ルイーズ・エモン監督『ザ・ガール・イン・ザ・スノウ(The Girl in the Snow)』
19世紀末アルプス山麓の小村を舞台に、進歩的な教師エメが因習と対峙しながらも官能に揺さぶられる姿を描く。出演はガラテア・ベルージ、マチュー・ルッチ。98分。

- フランス・イスラエル・キプロス・ドイツ合作:ナダヴ・ラピド監督『イエス(Yes)』
2023年10月のテロ攻撃の余波の中、新しい国家に音楽を託されたジャズ・ミュージシャン夫妻の物語。出演はアリエル・ブロンズ、エフラト・ドール、ナーマ・プレイス。150分。

豪華ゲストによるトークイベントも予定
監督週間のアーティスティック・ディレクター、ジュリアン・レジ(Julien Rejl)氏は「3年連続で東京にて開催され、2025年に上映された作品群を日本の観客にご紹介できることは大変光栄であり、特別な機会だと感じています」とコメント。開催期間中にはレジ氏の来日や、豪華ゲストによるトークイベントも予定されており、映画体験をより豊かにする特別な機会となる。
開催概要
- 会期:2025年12月12日(金)~25日(木)
- 会場:ヒューマントラストシネマ渋谷(東京都渋谷区渋谷1-23-16 ココチビル7・8F)
- 主催:主催:監督週間、一般社団法人 映像産業振興機構(VIPO)
- 共催:東京テアトル株式会社
- 宣伝:SUNDAE(Powered by Filmarks)
- 特別協力:三菱UFJフィナンシャル・グループ、株式会社ティー ワイ リミテッド
- 協力:在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセほか