Bang & Olufsen「Beosound Premiere」。100周年の美学を結晶化した「音響の彫刻」。
取材/LWL online編集部
創業100周年を迎えたBang & Olufsenが、ブランドの哲学と革新を凝縮した新作サウンドバー「Beosound Premiere」を発表した。立体的なアルミ造形から広がるのは、10基のカスタムドライバーと特許出願中の「Wide Stage Technology™」が描く圧倒的な空間音響。サウンドバーの常識を超えた“音響アート”が誕生した
100周年を迎えたBang & Olufsen、その精神をひとつの彫刻へ
1925年、デンマーク・ストルーアで小さな工房として始まったBang & Olufsen(バング&オルフセン)。
ラジオから始まったブランドは、バウハウスに連なるモダニズムの精神を吸収し、美しい造形と優れた音響技術を併せ持つプロダクトで世界を魅了してきた。
Bang & OlufsenのプロダクトはこれまでにMoMA(ニューヨーク近代美術館)に多数収蔵され、革新的な設計思想は半世紀以上にわたりオーディオ史を塗り替えてきた。
ICEpowerやBeoLab 5に象徴されるオーディオ技術、Jacob JensenやDavid Lewisが築いたミニマリズムの造形哲学。
「Form follows function.」を体現した数々の名作がBang & Olufsenの歴史には刻み込まれている。
──その“100年の軌跡”がひとつの形となったのが、新作サウンドバー「Beosound Premiere」である。

100周年を迎えた今年、Bang & Olufsen CEO Kristian Teär氏は「これは単なる製品ではなく、選び抜かれた体験なのです」と語る。
その言葉が示すとおり、Beosound Premiereは「サウンドバー」というカテゴリーを越え、音と空間の関係を美学として再定義しようとする試みそのものだ。
10基のドライバー×特許技術。音が「立ち上がり、包み、漂う」新しい空間音響

Beosound Premiereの最大の特長は内部に配置された10基のカスタムスピーカードライバーの存在である。
緻密な構成が、「音の彫刻」を実際に空間で描き出す。
さらに本機の中核となるのが特許出願中の「Wide Stage Technology™」である。
スピーカーの数を超えた「仮想的な音の広がり」を生み出し、あたかも左右・上下に拡張された外部スピーカーがあるかのように感じさせる。
映画のセリフはクリアに浮かび上がり、音楽は壁一面に広がるキャンバスのように空間を満たす。
7.1.4 Dolby Atmosにも対応。Digital Power linkを介してMozartプラットフォームのスピーカーを最大4台拡張でき、ホームシアターの中核として成立する。
アルミニウムが光と影を刻む──彫刻としてのサウンドバー

Beosound Premiereの圧倒的な存在感は、サウンドだけではない。
純アルミニウムを削り出したボディは、家具でも家電でもなく彫刻作品のような気配をまとっている。
これはデンマーク本社Factory 5との緻密な共同作業によって生まれた精度の高い造形で、マットなサテン質感は空間の光の柔らかさを引き出す。
中央には宝石のように輝く上向きトゥイーターが鎮座し、音の軸を象徴的に示す。
また、創業年1925年にちなんだ1,925個のアルミ穿孔が側面にあしらわれており、100周年へのオマージュがさりげなく潜むの。
さらに内部には90個のLEDライトが埋め込まれ、音量操作や設定変更に合わせて光が呼吸するように点灯する。
まるで音が光となって立ち昇るような、感覚的なインタラクションが得られるのも、本機の魅力だ。
細部に至るまでBang & Olufsenらしい造形美にあふれている。

世界25台限定生産「Haute Edition」。音、光、素材──そのすべてが芸術の領域へ

Bang & Olufsenのアトリエチームが本機の発売を記念して制作した「Beosound Premiere Haute Edition」は、まさにアルミニウムの彫刻である。
全世界でわずか25台のみの限定生産となる。
放射状に広がる精密加工パターンは、音波が広がる瞬間を凍結したかのようだ。
この溝はアルミを削り出す旋盤でひとつひとつ刻まれ、完成までに17時間を要する。
さらに、25台すべてに「1 of 25」の刻印が入り、木製プレゼンテーションボックスに納められた特製Beoremote Oneが付属。
ハイエンドアートコレクションとしても成立する“唯一無二の作品”である。
Bang & Olufsenが100年の歴史を経て到達した「工芸」と「音響芸術」の融合点──その象徴が、このHaute Editionだ。
日本の美意識との共鳴──カリモク家具とのコラボレーション

興味深いのは、Bang & Olufsenが日本のカリモク家具と共同開発を進めている点だ。
サウンドバーをテレビ台に置くことで画面が隠れる──そんな“インテリア上の悩み”を解決し、空間に自然に溶け込む専用家具とスタンドを開発中である。
カリモクが得意とする「ハイテク&ハイタッチ」の木工技術と、Bang & Olufsenのアルミ造形美が出会うことで、音と家具、そして住まいの美学が一体となる。
音響プロダクトを“空間の詩学”として捉える本サイトとしても、このアプローチは非常に共感できる部分だ。
Beosound Premiere。それはプロダクトの枠を超えた“体験”
Bang & Olufsenの100年は常に“技術と美の邂逅”であった。
この記念すべき100年目に登場したBeosound Premiereは、その歴史を体現するプロダクトでありながら、未来を象徴する存在でもある。
彫刻のような静謐さ、空間を満たす立体音響、光の呼吸、素材が放つ存在感。
100周年の節目にふさわしいBang & Olufsenの新たな代表作がここに誕生した。
価格
本体のみ: 747,000円(税込)

ファブリックカバー付き: 792,750円(税込)

ウッドカバー付き: 915,000円(税込)

Haute Edition: 1,981,500円(税込)

Beosound Premiereは、Natural Aluminiumの他に、Gold Tone(2026年2月販売開始予定)、Black Anthracite(2026年3月販売開始予定)のカラーバリエーションで展開。
壁掛けと卓上設置の両方が可能なスタンドが付属。
Beosound Premiereはスピーカードライバーを際立たせるデザインだが、grey melangeのファブリックカバーや、オーク材とダークオーク材のウッドカバーもオプションとして販売予定である。
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LWL online 編集部