AIが生ごみを“読む”。「Dreame SF25」でキッチン空間のノイズを減らす
オーディオ&サブカルライター/杉浦みな子
キッチンという場所は、住まいの中でもっとも“生活のリアル”が表出する空間だ。特に、美しいインテリアに整えたキッチンで、生ごみの存在をどう処理するか……。そこでご紹介したいのが、グローバル家電ブランドのDreameから登場したAIを搭載する生ごみ処理機「SF25」だ。
AIが生ゴミの水分量を自動判定する
Dreameは、ロボット掃除機で培ったモーター技術とAI制御を強みとするスマート家電メーカー。そんな同社が、2025年9月に実施したクラウドファンディングで好評を博した家庭用生ごみ処理機「Dreame SF25」を、2026年2月よりAmazon.co.jpで一般販売開始した。価格は39,000円(税込)。全国自治体による「家庭用生ごみ処理機」への助成金・補助金を利用できる場合もあるので、ぜひチェックされたい。

生ごみ処理機で生ごみを乾燥・粉砕をするメリットとしては、生ごみの臭いを軽減できることと、生ごみの堆積を減らすので、ごみ袋の使用量を抑えつつごみ出し回数そのものを減らせること。日々の家事負担軽減につながるのが嬉しい。
SF25の場合、生ごみの体積を最大約90%削減できるのが特徴。実際の検証では、1000gの生ごみが処理後169gまで減少(約1/5)した結果も確認されているという(※ Dreame Technology自社測定)。

そしてもうひとつのポイントは、AIによって生ごみの水分量を自動で判定し、処理時間を最適化することだ。
生ごみと一口に言っても、野菜・果物・魚・肉などそれぞれ含水率が大きく異なり、乾燥に必要な時間も変わってくる。そこを、機械側が自動で判断してくれるというわけだ。いわば「生ごみの状態を読む家電」。ユーザー側で何か設定する必要はなく、SF25に生ゴミを入れてボタンを押すだけで、最適な時間で処理が完了する仕組みなっている。

生ごみ処理機がキッチン空間の質を上げる
今や最新家電の世界は、ロボット掃除機が住まいの間取りをマッピングし、エアコンが室温や人の在室状況を検知し、空気清浄機が空気の質を数値化するようになった。家電は単に動作する装置から、“空間を認識する存在”へと進化している。
SF25も、さりげなくその流れの延長線上にあると言えるだろう。ただ生ごみを粉砕・乾燥するのではなく、「いま目の前にある生ごみがどんな状態か」を判断し、適切な処理へと導く。これは、生活への解像度を上げるアプローチだ。家電がユーザーの手間を減らすだけでなく、“考える工程”を肩代わりしてくれる。
同時にこれは、「キッチン空間のノイズを減らす技術」とも言える。生ごみのにおいは、視覚ではなく嗅覚を通じて空間の印象を決定づける。生ごみをしっかり処理し、体積を大幅に減らして密閉できる環境を整えることは、キッチン空間の質を底上げすることにつながる。
SF25は、生ごみの乾燥時には活性炭フィルターで臭気成分を吸着し、キッチンの不快感を軽減する。さらに、「自動洗浄モード」も搭載し、手入れのしやすさにも配慮。水を入れて洗浄を開始することで内部の汚れを落としやすい設計となっている。

また、家庭のキッチン利用シーンを想定し、静音性も考慮されている。同社の発表によれば、検証では、作動音が最低27dB、平均41.0~42.0dB程度という結果も報告された。本体は横幅19.4cm、高さ30.5cmのコンパクト設計で、キッチンカウンター上に置きやすいのも良い。

AIは派手な機能として語られがちだが、SF25のようなプロダクトを見ると、その本質はもっと地味で、しかし確実に生活を変える方向にあると感じる。キッチンに立つたびに、生ごみの状態を気にしなくて良くなる、ごみ出しの日までのストレスが減る、臭いの心配が減る。そうした変化は、目立たないが確実に、住まいの心地よさを底上げする。家電が“便利”から“空間を整える存在”へ。DreameのSF25は、その静かな進化の一例と言える。
-
オーディオ&サブカルライター
杉浦みな子
1983年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。在学時は映画研究会で映像制作に勤しみつつ、文芸評論家・福田和也教授に師事。2010年よりAV・家電メディアの編集/記者/ライターとして13年間従事し、音楽とコンシューマーエレクトロニクス系の分野を担当。2023年独立。音楽・オーディオ・家電から、歴史・カルチャーまで幅広いテーマで執筆中。実績はこちらから→https://sugiuraminako.edire.co/