洗濯機がAI対応する時代、快適な暮らしは衣服を愛でることから始まる 

オーディオ&サブカルライター/杉浦みな子 

日々の暮らしの中で、私たちはどれほど“洗濯”という行為に意識を向けているだろうか。脱いだ衣服を、“洗濯機”という名の機械に委ね、スイッチを押す。その当たり前のルーティンの先に生まれるのが、衣服に袖を通した瞬間の快適さ。洗濯機という家電は、“肌触り”や“清潔感”といった生活の中の心地良さを下支えする存在なのだ。

AIとセンサーが司る、パーソナライズされた洗い上がり 

今どきの高機能な洗濯機の一例として、今回は日立のドラム式洗濯乾燥機「ビッグドラム」シリーズに注目しながら、“洗濯とライフスタイル”について取り上げたい。「ビッグドラム」といえば、乾燥機能の「風アイロン」が有名だ。時速約300kmの風で衣服を舞い上げながら乾燥させることで、衣服のシワを抑えるという特徴を持っている。 

加えて洗濯機能として、かねてより、AIとセンサーを組み合わせた「AIお洗濯」にも対応しているのをご存知だろうか。それは、使い手に“考えさせない”という究極のホスピタリティを持って、暮らしの快適性をアップデートしてくれる。 

具体的には、洗濯機本体に搭載された複数のセンサーで、洗剤の種類や衣服の布質・汚れの量、水硬度・水温などの条件を計測し、AIが自動で洗いから脱水までの各工程に適した運転を行う仕組みだ。緻密な制御をその場で判断し、即座に運転へと反映させる。 

現行の最新モデル「BD-STX130M」「BD-SX130M」「BD-SW120M」では、通常の脱水だけでは物足りなさを感じやすい冬の寒い日などには、AIがその環境条件を判断し、脱水時間を自動で延長することでしっかり脱水できるように進化している。 

大切な衣服を愛でる暮らし 

一般に言う“上質な暮らし”にはさまざまな側面があるが、お気に入りのものを長く、大切に慈しむこともひとつの要素だ。衣服の状態を把握して、最適な洗濯を行う洗濯機の進化は、衣類を長くキレイに保つことにもつながる。

洗濯機という家電が登場してから、我々は洗濯を任せられることで生まれる時間の余裕を得た。それに加え、洗濯機が衣服に合わせた最適な洗い方を自動で行うことで、“衣服そのものを愛でて長く着る”というサステナブルなライフスタイルが実現していく。テクノロジーの進化と合わせて、我々の暮らしはより人間らしく、情緒的なものへと回帰していくのだ。

また、現在、住まいのあり方は劇的な変化を遂げている。最新のスマートホームやラグジュアリー住宅において、家電は単独で存在するものではなく、住環境全体を司るエコシステムの一部となりつつある。今どきの洗濯機の“賢さ”も、きっとこれから住宅のインテリジェント化(HEMS連携など)と深く共鳴していくだろう。 

例えば、太陽光発電の余剰電力が最大になるタイミングを見計らって稼働するとか、逆に電力需給が逼迫する時間帯を避けて静かに運転を終えるといった連携も考えられる。ローカルで磨かれた“洗いの知能”が、家全体の最適化とつながっていく未来が期待できそうだ。

  • オーディオ&サブカルライター

    杉浦みな子

    1983年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。在学時は映画研究会で映像制作に勤しみつつ、文芸評論家・福田和也教授に師事。2010年よりAV・家電メディアの編集/記者/ライターとして13年間従事し、音楽とコンシューマーエレクトロニクス系の分野を担当。2023年独立。音楽・オーディオ・家電から、歴史・カルチャーまで幅広いテーマで執筆中。実績はこちらから→https://sugiuraminako.edire.co/

Related articles 関連する記事

  1. home Home
  2. INFO
  3. 洗濯機がAI対応する時代、快適な暮らしは衣服を愛でることから始まる