Maxalto 50th Anniversary Limited Edition~芸術とクラフトが響き合う、50年の詩学。

 

株式会社progetto81は、イタリアを代表するモダンファニチャーブランド Maxalto(マクサルト)より、創立50周年を記念した世界限定50台のリミテッドエディション「Lilum 50」「Pathos 50」を発表した。展示販売は 2025年10月31日(金)-11月24日(月・祝)、Maxalto Tokyo(東京都港区南青山6-2-3 B1F)にて開催される。

<MAXALTO 創立50周年を祝して>芸術とクラフトが交錯する、“至高”の調和。

創立50周年を迎えたMaxaltoは、節目の年にあたり、オランダ人アーティスト パトリック・ヴァン・リムスダイク(Patrick Van Riemsdijk)を迎えた特別なコラボレーションを発表した。彼のカリグラフィースタイルを織り込んだ限定モデル「Lilum 50」は、アートとクラフツマンシップの融合を象徴する作品である。

ユトレヒト生まれで、現在はマヨルカ島パルマを拠点とするヴァン・リムスダイク。その荒々しくも繊細な筆致は、伝統的な日本の書の美を想起させながら、モダンアートの文脈に新たな均衡をもたらす。彼が語る「対照的な要素の間に宿る調和」は、まさにMaxaltoが半世紀にわたり追求してきた美学そのものだ。

この50年の歩みは、アフラ&トビア・スカルパ(Afra & Tobia Scarpa)の創設ビジョンに始まり、アントニオ・チッテリオ による進化の30年へと継承されてきた。
Maxaltoは、戦間期パリのサロン文化に見られるタイムレスなエレガンスを現代に再解釈し、節度あるフォルムと本質を重んじたブルジョワジーの美意識を、デザインとして体現し続けている。

アーティスト:パトリック・ヴァン・リムスダイク

ヴァン・リムスダイクは語る。

「芸術においても人生においても、対比の中にも調和の中にも均衡は見いだせるのです。
Maxaltoと私がそのどちらに成功したかは、見る人それぞれに委ねられています。ですが、最終結果として、非常に高い“言語的な調和”が表現されていると私は思っています。」

絵画と家具、そのあいだに潜む“参照の遊び”——。
そこには、手仕事という共通言語がある。ヴァン・リムスダイクの筆がキャンバスに軌跡を刻むように、Maxaltoの家具もまた、張り加工や木工といった伝統技術を受け継ぐ職人たちの手から生まれる。アートでありながらクラフトでもある、それは「形と機能の永遠の対話」にほかならない。

家具に絵を描くのはこれが初めてで、私は Lilumソファ をひとつの彫刻として扱うことにしました。それは丸みを帯びた、ほとんど有機体とも思えるフォルムを持ち、人が座ったり横たわったりすることで初めて命を吹き込まれる存在なのです。そして私はそのソファの曲線の中に、今回、自分の絵画では与えることができなかった立体感を見出したのです。

アーティスト:パトリック・ヴァン・リムスダイク

アーティストの手と職人の手が響き合うとき、そこには単なるデザインを超えた“生きた芸術”が生まれる。Maxaltoの50年は、その絶え間ない対話の歴史でもある。

<50周年記念 | スペシャルエディション>アート、自然、音楽。Maxaltoが紡ぐ“美の連鎖”

今回のヴァン・リムスダイクとのコラボレーションは、Maxaltoが2021年より展開してきたアートとの協働プロジェクトをさらに深化させるものである。

この取り組みは5年間にわたり、デザイン、自然、音楽、そして人の感性を媒介に、ブランドの哲学を拡張してきた。

最初のパートナーは Green Wise。

1905年に日本で創業し、2019年にはイタリアへ進出したこのフローラル/ランドスケープ企業とともに、Maxaltoはアートとクラフトの関係性を探求。ブランドの空間構成「Camerae(カメラエ)」のために、ハスや菜の花の葉、ビワや柳の枝といった有機素材を用いた4つの作品を制作し、自然素材とデザインの新たな接点を提示した。

翌年には、ポーランド系アメリカ人彫刻家 カロリーナ・マシュキェヴィチ がCamerae Act IIに参加。

無垢材や有機素材を使った4つの彫刻作品が、住まいの空間に潜む“動的な静けさ”を表現した。
2023年には、このプロジェクトがMaxaltoの新たなリテールアイデンティティとして進化。
ギャラリーのように構成された空間のなかで、家具とアートが呼応し、和紙のような照明壁がコレクションを詩的に包み込む。

2022年には日本人作曲家 中野公貴(Koki Nakano) が登場。Maxaltoの世界観を音楽に翻訳し、楽曲「Surroundings」として発表した。そして2024年には、ピアノメーカー Steinway & Sons とのコラボレーションによる「Symphoniae」を開催。“自由・勇気・変化・創造性”をテーマに、音楽とデザインの邂逅を祝福した。

こうした数々の創造的試みの延長線上に、今回の50周年限定モデル「Lilum 50」と「Pathos 50」は位置づけられている。

それは単なる家具の限定版ではなく、Maxaltoが半世紀かけて築き上げた芸術的対話の結晶なのだ。

絵画的ソファ「Lilum 50」― 筆跡が宿す時間のレイヤー

「Lilum 50」は、アントニオ・チッテリオによる既存モデルを基盤に、ヴァン・リムスダイクのアートワークをリネンファブリックに転写した、まさに“座るアートピース”。
筆致のリズムと布の質感が響き合い、丸みを帯びた彫刻的フォルムに詩的な緊張を与える。世界限定50台。シリアルナンバーおよび証明書付属。

素材の静謐「Pathos 50」― ブロンズとウォルナットが語る、物質の詩学

2011年に発表された名作「Pathos」をベースにした限定モデル。ブロンズの構造体とイタリア産無垢ウォルナットの天板が呼応し、建築的な陰影と有機的な温もりを共存させる。

未処理のエッジを残した天板は、素材そのものの表情を引き出し、クラシックとコンテンポラリーの境界をやわらかく溶かす。こちらも世界限定50台。シリアルナンバーと証明書付属。

アートと響き合う家具 ― Maxalto Tokyoでの展示販売

本リミテッドエディションは、Maxaltoが近年展開してきたアートとの協働シリーズの最新章でもある。
Green Wiseとの空間構成「Camerae」、彫刻家カロリーナ・マシュキェヴィチとの共演、作曲家・中野公貴による音楽作品「Surroundings」、Steinway & Sonsとの「Symphoniae」など。
そのいずれもが、家具を“生きた芸術”として扱うMaxaltoの哲学を物語ってきた。

展示販売は Maxalto Tokyo(東京都港区南青山6-2-3 B1F)にて実施。
会期:2025年10月31日(金) – 11月24日(月・祝)
営業時間:11:00〜18:00(水曜定休)

Related articles 関連する記事

  1. home Home
  2. INFO
  3. Maxalto 50th Anniversary Limited Edition~芸術とクラフトが響き合う、50年の詩学。