Roborock「Saros 20 Flow」登場。モップを洗いながら水拭き、最大8.8cmの二段式段差に対応
取材/LWL online編集部
ロボット掃除機メーカーのRoborock(ロボロック)は、新型フラッグシップモデル「Roborock Saros 20 Flow(ロボロック サロス ニーゼロ フロー)」を2026年11月18日に発売する。清掃中にローラーモップを洗浄する「SpiraFlow 2.0」を搭載し、最大8.8cmの二段式段差に対応。高さ8.98cmの薄型設計、AIによる障害物認識、Matter対応に加え、モップ洗浄やゴミ収集の自動化も実現した。希望小売価格は263,780円(税込)。
「SpiraFlow 2.0」でモップを洗いながら水拭き。床の汚れを効率よく除去
「Saros 20 Flow」はローラーモップを洗浄しながら床を水拭きする「SpiraFlow 2.0」システムを搭載した。
水拭き用モップに付着した汚れを清掃中に引きずってしまうことが、これまでのロボット掃除機の課題のひとつだった。新システム「SpiraFlow 2.0」は、幅270mmのローラーモップに16カ所から給水し、モップを洗浄しながら床面を拭き上げる構造を採用した。この機能によって、汚れの再付着や広がりを抑え、清潔な状態を保ちながら清掃を続ける。
ローラーモップは毎分最大240回転し、最大15Nの圧力で床面に接触。フローリングやタイルなどに付着した汚れを拭き取る。壁際ではモップが自動で伸長する仕組みも備え、部屋の隅まで水拭きできるよう設計されている。

最大36,000Paの吸引力とリバーシブルサイドブラシを搭載
吸引性能も強化。メーカー公表値で最大36,000Paの吸引力を備え、フローリングの微細なホコリからカーペット内部のゴミまで対応する。
また、新たに搭載した「リバーシブルサイドブラシ」は、部屋の隅を検知すると回転方向を自動で切り替える機構である。同社によれば、Qrevo Curv 2 Flowとの比較で四隅の清掃カバー率が最大30%向上したという。

最大8.8cmの二段式段差を乗り越える。住宅の敷居や床の高低差にも対応
住宅との親和性という観点で注目したいのが、走行性能と本体形状の進化である。
「Saros 20 Flow」は、同社の段差乗り越え技術「AdaptiLift Traverse 3.0」を採用した。所定の試験条件下では、1段目4.5cm、2段目4.3cm、合計最大8.8cmの二段式段差を乗り越えられる。
住宅では、部屋の境界に設けられた敷居や床の高低差が、ロボット掃除機の移動範囲を制約することがある。段差への対応力が高まることで、これまで清掃エリアが分断されていた住宅でも、部屋をまたいだ自律清掃の可能性が広がる。
ただし、最大8.8cmという数値は二段式段差を対象としたメーカーの試験結果であり、単一の8.8cmの段差を乗り越えられることを意味するものではない。
高さ8.98cmの薄型設計。ソファやベッドの下も清掃
なお、本体の高さは8.98cmに抑えられている。「RetractSense」ナビゲーションシステムでは、広い場所ではLDSレーザーセンサーを上昇させて周囲を360度スキャンし、ソファやベッドの下に進入する際にはセンサーを本体内部へ格納する。
家具の美しい配置を保ちながら、普段は手の届きにくい場所まで清掃できる点は、インテリアとの共存を考えるうえでも重要な進化と言っていい。

AIが障害物を認識。清掃プランの最適化とメンテナンスを自動化
自律清掃を支えるAI機能も充実している。
「Reactive AI障害物認識機能」は、床に置かれたさまざまな物体を検知して回避する仕組みを採用。床の上にあるさまざまな障害物を認識し、スムーズに回避するため、掃除前に物を片付ける手間や、障害物による清掃の中断を抑える。
さらに、「SmartPlan 3.0」はユーザーの清掃習慣を学習し、部屋ごとの清掃モードを自動で提案する。吸引力を高めたり、モップを再洗浄したりする。さらに、おやすみモード中には運転音を抑制する。

「New RockDock」がモップ洗浄・乾燥からゴミ収集まで自動化
清掃後のメンテナンスには、新型ドック「New RockDock」を使用する。モップの温水洗浄や温風乾燥、洗浄液の自動投入、ゴミ収集などを自動化。温水洗浄では、所定の条件下でドックの給水口付近において最高100℃を記録したといい、モップを清潔に保つ仕組みを備える。
ゴミの自動収集機能によって、メーカー試験条件下では最長65日間、ゴミ捨ての手間を省けるという。
ロボット掃除機の進化は、清掃性能そのものだけでなく、人が清掃機器のメンテナンスに費やす時間をどこまで減らせるかという方向にも進んでいる。

Matter対応でスマートホームとの連携も。自律型住宅ロボットの可能性
「Saros 20 Flow」はスマートホームの規格のひとつであるMatterに対応する。Matterは主にIoTガジェット型スマートホームを中心としたデバイス間をつなぐための共通規格。メーカーはAmazon Alexa、AppleのSiri、Google Homeなどとの連携を案内しており、異なるメーカーのスマートホーム機器とともに管理・操作する選択肢が広がる。
ただし、Matter対応は、Crestronに代表される建築統合型スマートホームのHome OSに直接接続できることを意味するものではない。実際の連携には、受け入れ側のコントローラーや対応ドライバー、ゲートウェイなどの確認が必要となる。利用できる操作や機能もプラットフォームによって異なる。
それでも、住宅内を自律的に移動し、障害物や間取りを認識しながら清掃を実行するロボットが、スマートホームの規格のひとつに対応する意義は小さくない。
建築統合型スマートホームでは、照明、空調、シェード、セキュリティなどの住宅設備をHome OSが統合する。その基盤に、Matterなどを介してロボットやスマート家電が連携する構造は、今後の住宅設計における重要な方向性のひとつとなるだろう。
ロボット掃除機は単独で動作する家電から、住空間を継続的に維持・管理する自律型デバイスへと進化しつつある。「Saros 20 Flow」は、住宅ロボットの進化の現在地を示す新たな製品と言えるだろう。

Roborock Saros 20 Flowの価格・発売日
「Roborock Saros 20 Flow」は11月4日から予約受付を開始。11月18日に発売される。希望小売価格は263,780円(税込)。
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