トーヨーキッチンスタイル「ゼロ動線プラス」が進化。新収納2種と「iNO TWEED」登場

 取材/LWL online編集部

トーヨーキッチンスタイルは2026年10月9日、ハイエンドキッチン「iNO」の新デザイン「iNO TWEED(イノ・ツイード)」と、「ゼロ動線プラス」の新たな収納ブロック2種類を発表した。調理道具やデジタルデバイスを手の届く場所に配置するオープンシェルフと、腰をかがめずに食器を出し入れできるアイレベル食洗機により、調理から後片付けまでの動線を見直す。さらに洗面「DRESS CORE(ドレスコア)」も新デザインとサイズ展開を拡充。住宅設備を人の動作と住空間の両面から再設計する提案だ。

調理から片付けまで。進化する「ゼロ動線プラス」

キッチンの使いやすさを左右する重要な要素のひとつが家事動線だ。

これまで、キッチン設計では、シンク、コンロ、冷蔵庫の位置関係を示す「ワークトライアングル」など、作業時の移動距離を短縮する考え方が重視されてきた。

こうした家事動線の効率化という考え方をさらに推し進め、トーヨーキッチンスタイルが提案してきたのが「ゼロ動線キッチン」である。

シンクとコンロを最短距離に配置することで、調理中の横移動を極力なくし、ひとつの場所に立ったまま複数の調理工程を進められるようにする。調理する人が設備の間を移動するのではなく、必要な機能を人の周囲に集めるという発想である。

シンクとコンロを近接配置したトーヨーキッチンスタイルのゼロ動線キッチンで調理する様子
シンクとコンロを最短距離に配置する「ゼロ動線キッチン」。ひとつの場所に立ったまま複数の調理工程を進められる設計が特徴だ

このコンセプトをさらに発展させたのが「ゼロ動線プラス」だ。キッチン本体に収納ブロックを組み合わせ、食器や調理道具の収納に加え、食器洗い乾燥機やビルトインオーブンなどを必要に応じて配置できる。

今回、この「ゼロ動線プラス」に、新たに「オープンシェルフタイプ」と「アイレベル食洗機タイプ」の2種類が追加された。調理だけでなく、収納、配膳、後片付けまでを含めた一連の家事動作の効率化を図る。

調理道具やタブレットを手元に。「オープンシェルフタイプ」

新たに登場した「オープンシェルフタイプ」は、シンクやコンロのすぐ近くに、日常的に使用する道具を配置できる収納ブロックである。

3段のアルミレールを基本構造とし、アルミシェルフ、デバイスホルダー、フック、タオルバー、水切りトレイという5種類のパーツを組み合わせられる。アルミシェルフ、デバイスホルダー、フックは標準装備で、タオルバーと水切りトレイはオプションとなる。

ゼロ動線プラスのオープンシェルフ用パーツ5種類。アルミシェルフ、デバイスホルダー、フック、タオルバー、水切りトレイ
オープンシェルフを構成する5種類のパーツ。アルミシェルフ、デバイスホルダー、フックは標準装備。タオルバーと水切りトレイはオプションで、使い方に応じて組み合わせられる

調味料やグラスを並べたり、調理道具をフックに掛けたり、タブレットを立てかけてレシピを確認したりと、調理スタイルに合わせて機能を構成できる。

オープンシェルフはシンク側、コンロ側、両サイドのいずれにも設置可能。シンク側では下ごしらえに必要な道具やレシピを、コンロ側では加熱調理に使うツールを、それぞれ手の届く位置に配置できる。

また、収納ブロックの外側にはオプションでコンセントを設置でき、調理用の電気機器やタブレットなどの利用にも対応する。

収納の位置や取り出すための動作まで設計対象とすることで、日々の調理をより自然で負担の少ない行為へと変えていく提案と言えるだろう。

食洗機を目線の高さに。「アイレベル食洗機タイプ」

もうひとつの新製品が「アイレベル食洗機タイプ」だ。

シンク下などの低い位置に設置されることが多かった食器洗い乾燥機を目線に近い高さまで引き上げた収納ブロックである。

食器や鍋を出し入れする際に深く腰をかがめる必要がなくなり、庫内の収納状況も確認しやすくなる。毎日の繰り返しとなる食器の出し入れ動作に着目した、身体的な負担の軽減を目指す設計である。

ゼロ動線プラスのアイレベル食洗機タイプ。食器洗い乾燥機を高い位置に設置したキッチンと使用時の高さを示す図
大容量の食器洗い乾燥機を、腰を深くかがめずに使える高さに配置した「アイレベル食洗機タイプ」。食器や鍋の出し入れがしやすく、庫内の確認もしやすい

また、食洗機をダイニング側に配置するという提案にも注目したい。

トーヨーキッチンスタイルの収納ブロックは両面から利用できる構造を備える。これに、メーカーが予洗い不要とうたうドイツ・ガゲナウ製の食洗機を組み合わせることで、食後の食器をシンクへ運ばず、ダイニング側から直接食洗機に収めることを可能にした。

ダイニングテーブルからキッチンの食洗機へ直接食器を運ぶ、ゼロ動線プラスの後片付け動線を示した図
食洗機をダイニング側に配置することで、食後の食器をシンクへ運ばずに直接収められる。キッチンとダイニングの関係を見直し、後片付けの動線を短縮する提案だ

これまで後片付けはキッチンの作業領域として考えられてきたが、ダイニングとキッチンの関係を再構築する試みである。

キッチンとダイニングを一体的に計画する住宅では、両者の間にある動線をどのように設計するかが重要となるが、今回の提案は、その動線を設備の配置によって短縮している。

ステンレスの意匠をHPLで再現。新デザイン「iNO TWEED」

機能面での進化に加え、トーヨーキッチンスタイルのハイエンドキッチン「iNO(イノ)」には、新たなデザイン「iNO TWEED(イノ・ツイード)」が登場した。

その名の通り、ツイード生地のような繊細な紋様と、メタリックな光沢が特徴である。

トーヨーキッチンスタイルの新デザイン「iNO TWEED」のキッチン全景と、ツイードのような紋様を施した扉材のクローズアップ
ハイエンドキッチン「iNO」に加わった新デザイン「TWEED」。ステンレスのレリーフデザインをもとに、ツイード生地を思わせる繊細な紋様をHPLで再現している

トーヨーキッチンスタイルが独自に展開してきたステンレスの「レリーフ」デザインをもとに、その紋様をHPL(高圧ラミネート材)で再現。シルクを思わせるなめらかな手触りと、熱や水、衝撃に対する耐性を兼ね備えた扉材に仕上げている。

ステンレス製の「ワークトップ レリーフ」と組み合わせることで、天板からキャビネットの扉まで、共通する紋様によって統一された外観を実現する。

トーヨーキッチンスタイルのステンレス製ワークトップ レリーフに施された、織物のような波型の凹凸模様
織物を思わせる規則的な波型の凹凸が特徴の「ワークトップ レリーフ」。特殊なサンドブラスト加工により、ステンレスに柔らかな光沢と繊細な質感を与えている

「ワークトップ レリーフ」は、規則的な波型の凹凸が光を反射し、柔らかな陰影を生み出すステンレス仕上げ。特殊なサンドブラスト加工により、金属でありながら繊細で落ち着いた質感を表現している。

さらに、シンクにも「パラレロ レリーフ」が新登場。シンクの内側までレリーフ加工を施し、ワークトップとのデザインの連続性を高めた。

パラレロは、上下2段のリブ構造とマルチプレートを組み合わせることで、洗う、切る、盛り付けるといった工程をシンク内で行えるよう設計された製品だ。機能性を維持しながら、キッチン全体の意匠を統一している。

アイランドキッチン用レンジフード「UFO」にも同様のレリーフデザインを追加。ワークトップ、シンク、レンジフードまで共通の素材表現でまとめることが可能になった。

iNO TWEEDの掲載例価格は、ゼロ動線プラス仕様のキッチン本体が385万5,500円(税込、幅252×奥行90cm)。背面収納は209万6,380円(税込、幅214×奥行65cm)。ビルトイン機器、水栓、オプション、施工費などは別途となる。

洗面を「部屋」から解放する。「DRESS CORE(ドレスコア)」の進化

今回の発表では、洗面シリーズ「DRESS CORE(ドレスコア)」にも新たな展開がある。

トーヨーキッチンスタイル「DRESS CORE」を住空間に設置したインテリア。曲線的なLEDミラーと洗面ボウルを組み合わせたコーディネート
洗面機能を独立した洗面室に限定せず、住空間の一部として取り込む「DRESS CORE」。家具のような佇まいと素材の組み合わせによって、インテリアとの調和を図る

DRESS COREは、洗面を寝室やクローゼット、エントランスなど、住まいのさまざまな場所に取り込むことを提案するシリーズである。

顔を洗い、スキンケアを行う、メイクをする、髪を整える。こうした身支度の行為を、必ずしも従来の洗面所だけに集約する必要はないという考え方から展開されている。

今回、新たに5種類のキャビネットデザインが追加され、全8種類のラインナップとなった。

新デザイン5種を追加。幅75cmから360cmまでサイズ対応

新デザインは、素材の表情を生かした「アイス」「ラスティックオーク」に加え、「ブルーミスト」「フレッシュグリーン」「パッションオレンジ」。従来の「ホワイトマーブル」「ブラックマーブル」「フラワーガーデン」と合わせ、インテリアのテイストに応じて選択できる。

キャビネットはハンドルレス仕様と金属製ハンドル付き仕様の2種類に対応する。

さらにサイズバリエーションも拡充した。幅75cmのコンパクトなタイプから最大360cmまで、設置空間に応じた幅のカスタマイズが可能となる。

比較的小さなスペースにも設置できるようになったことで、寝室の一角やクローゼット、廊下など、これまで洗面台の設置を想定しにくかった場所も選択肢となる。

寝室の一角に設置したDRESS CORE。ダークトーンのインテリアと円形ミラー、洗面台を組み合わせた空間
ベッドルームに洗面機能を組み込んだ「DRESS CORE」の設置例。洗面所という独立した空間にとらわれず、暮らし方に合わせて身支度の場所を計画できる

洗面機能を特定の部屋に固定するのではなく、暮らし方や空間構成に合わせて配置することで、住空間の自由度を高めている。

新作ミラー5種と洗面ボウル2種を追加

DRESS COREではミラー5種類と洗面ボウル2種類も新たに追加された。

DRESS COREの新作LEDミラー2種類。左は有機的な形状のメテオル、右は円形で周囲が発光するペルラ
左は有機的なフォルムが特徴のLEDミラー「メテオル」、右は直径100cmの円形LEDミラー「ペルラ」。照明とミラーを組み合わせ、洗面空間に印象的な光の表情をもたらす

LEDミラー「メテオル」は、流星をイメージした有機的なフォルムと、周囲を取り囲む光が特徴である。また、光の色温度は4000Kと6000Kの切り替えに対応する。

直径100cmの円形LEDミラー「ペルラ」は、非接触スイッチに加え、調光・調色機能を搭載。洗面や身支度の際の照明環境を調整できる。

このほか、ミラーには「セクター」「コメット」「スターライト」が加わった。

新たな洗面ボウルとしては、伝統的な口吹きガラス技法で成形する「フィレンツェガラス001 ベルシリア」と、クリスタルガラスに繊細な彫刻を施した「クリスタル022 オルマ」を新たにラインアップした。

住宅設備を人の暮らしと空間に合わせて再構成する

今回のトーヨーキッチンスタイルの新製品群には共通した方向性が見て取れる。

「ゼロ動線プラス」は、人が設備に合わせて移動するのではなく、使う人を中心に機能を配置するという発想を追求する。

一方、「DRESS CORE」は、設備の設置場所そのものを見直し、従来の洗面室という枠組みを超えて、暮らしの中に機能を配置する提案だ。

そして「iNO TWEED」では、機能を担うキッチンを、素材の質感や光の表情によって、空間を構成するインテリアへと高めている。

住宅におけるラグジュアリーは、設備の豪華さだけで決まるものではない。日々の動作が自然であること、使う人の身体的な負担が少ないこと、そして機能と空間の美しさが両立していることが重要な要素となる。

今回の新製品は、キッチンや洗面を暮らしの質を高めるための空間構成要素として捉え直すという住まいづくりの方向性を示している。

なお、「iNO TWEED」と新デザインの「DRESS CORE」は、東京、名古屋、大阪、福岡の各ショールームで展示される。

また、2026年10月9日から2027年1月17日まで、全国のショールームで「iNO ゼロ動線プラスフェア」を開催。対象となるiNOキッチンと収納ブロックの成約者に、ビルトイン浄水器を進呈する。

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    LWL online 編集部

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