テレビは新しいアートになる。TCLが提案する、インテリアパーツとしての映像再生装置 

オーディオ&サブカルライター/杉浦みな子 

アート×テクノロジーの融合を掲げ、テレビを“空間に馴染むアート作品”へ近づけることを目指して開発されたTCLの4Kテレビ「A400 Pro NXTVISION TV」シリーズ。テレビを家電として置くのではなく、“暮らしの景色の一部”として楽しむ提案だ。

テレビを「観るもの」から「飾るもの」へ

2012年に終了した地デジ放送完全移行に伴い、家庭のテレビは薄型化と大型化が進んだ。今やテレビの主流サイズは50インチクラスになっている。 

しかしそれゆえ、現代のリビングにおいてテレビは、消灯時には巨大な“黒い板”として空間の調和を乱すノイズともなりがちだ。時代に合わせてインテリアが洗練されていく中で、その中心に鎮座する無機質なモニターが、生活の温もりを分断してしまう。 

いわばテレビは、現代の従空間において、50インチのスペースに対するパフォーマンス(スペパ)のジレンマを抱える存在とも言える。地上波テレビ放送の人気が翳り始めた背景や、このスペパの課題もあり、近年はテレビそのものを所有しない若年層も増えている。 

そんな中、これら“テレビのスペパ”という課題に対してひとつの回答を提示しているのが、中国を拠点とする世界最大級の家電メーカーTCLだ。 

現在、クラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」で先行予約が開始されている最新4Kテレビ「A400 Pro NXTVISION TV」シリーズのコンセプトは、テレビという家電を“映像を映す道具”から、“空間を彩る動的なアート”へと昇華させる。 

つまりは、放送番組や映像コンテンツを映していないときのテレビを、アートを表示するインテリアパーツにする……というアプローチである。 

これからのテレビはアートを描く 

「A400 Pro NXTVISION TV」シリーズは、最新のQD-Mini LED(量子ドットMini LED)技術を搭載し、高コントラストで10億色超の広色域を実現する4Kテレビ。Google TVを内蔵し、GoogleアシスタントやAlexaに対応するほか、オンキヨー監修のサウンドシステムを搭載しており、立体音響フォーマットの「Dolby Atmos」にも対応している。 

そして、テレビを視聴していないときに、世界の名画やAIアートを画面に表示する「アートギャラリーモード」を搭載するのが大きな特徴だ。ナノ結晶の反射防止コーティングを施したマットHVAパネルを使用しており、明るい時間帯も光の映り込みを抑え、アートの美しさを表現する。 

本来であれば、放送番組や映像コンテンツをいかに美しく表示するかがメインで語られるところだが、上述の通り、本シリーズの目玉はそれらを“表示していないとき”というのがポイントである。 

テレビ本体の厚みはわずか39.9mmのスリムデザインで、ベゼルはまるで額縁のようなライトウォールナットの木目仕上げ。上質なインテリアに自然に馴染む質感を備えている。 

本体は壁掛け設置のほか、別売の自立式スタンドを使用することもでき、絵画のように配置ができる。この細かいディテールへのこだわりが、テレビをインテリアパーツのひとつへと変貌させていく。 

“アートになるテレビ”はいかにインテリアと響き合うか 

TCLは今回のクラウドファンディングを通じて先行ユーザーの参加を募り、「アート × テレビ」という新しい価値が生活空間の中でどのように受け入れられるのかを実証的に検証するとしている。支援状況やユーザーの利用体験をもとに、アートテレビという新しいカテゴリーの市場性や需要の可能性を分析する構えだ。 

さらに、55インチおよび75インチの上位モデルにおいては、Googleの最新AI「Gemini」への対応もアナウンスされている。テレビがリビングの知の中枢として、私たちの心に寄り添い、空間のあり方をリアルタイムで最適化していく……そんなインテリジェンスな進化へのポテンシャルを秘めている点も見逃せない。 

上質な暮らしを実現するとき、そこで使うプロダクトを選ぶ基準は、スペックの数字だけでは不十分だ。その一台が、インテリアの中で他の家具とどう響き合い、家族との語らいの時間をどう豊かにしてくれるかが大きな鍵となっていくであろう。 

TCLは、その問いに対して“アートになるテレビ”という答えを提示している。テクノロジーが暮らしの一部として溶け込む……そんなスマートでインテリジェンスな未来が、私たちの目の前に広がっている。

  • オーディオ&サブカルライター

    杉浦みな子

    1983年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。在学時は映画研究会で映像制作に勤しみつつ、文芸評論家・福田和也教授に師事。2010年よりAV・家電メディアの編集/記者/ライターとして13年間従事し、音楽とコンシューマーエレクトロニクス系の分野を担当。2023年独立。音楽・オーディオ・家電から、歴史・カルチャーまで幅広いテーマで執筆中。実績はこちらから→https://sugiuraminako.edire.co/

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