アルフレックス「2026-27 COLLECTION」発表。「心の安らぎ」を描く新作家具9製品
取材/LWL online編集部
アルフレックスジャパンは2026年10月1日、arflexの「2026-27 COLLECTION」を発表・発売した。今回のコレクションが掲げるキーワードは「心の安らぎ」。ソファやテーブル、チェア、シェルフなど9製品を通して、情報やモノに囲まれた現代の住まいに、心身を休めるための心地よさを提案する。ジョン・アストベリー、安本純を新たにデザイナーに迎えたほか、約25年にわたり愛されてきたソファ「SONA」の思想を継承する「SONARE」など、ロングセラーを現代の暮らしに合わせて再構築したモデルも登場する。
「心の安らぎ」を住まいへ。アルフレックスが考える2026年のインテリア
スマートフォンやデジタルサービスによって生活は便利になったが、一方で絶え間なく情報に触れる時間が増えた現代では、自宅でいかに心身を休め、自分自身の時間を取り戻すかということも、住まいを考える重要なテーマとなっている。
アルフレックスジャパンが2026-27 COLLECTIONで改めて向き合ったのも、そうした住まいの「心地よさ」である。
1969年の創業以来、同社が日本の住環境に合わせて追求してきたのは、単なる家具の造形ではなく、その家具とともにどのように暮らすかというライフスタイルそのものだった。
今回のコレクションでは、その思想を「心の安らぎ」という言葉で捉え直し、新しいデザインを投入する一方、ロングセラーが持っていた思想や構造を現在の暮らしに合わせてアップデートした。
砂丘のような曲線を描く新作ソファ「DUNE」

今回の新作ソファ「DUNE(デューン)」はストックホルムを拠点とする英国人デザイナー、ジョン・アストベリーが手掛けた。
名前の通り、砂丘を思わせるなめらかな曲面が特徴。アームがゆるやかに外側へと開くことで、ボリュームを持ちながら空間を塞いでしまうような圧迫感を抑え、周囲に視覚的な余白を生み出している。
カウチアングル2サイズ、両アーム、ディープの計4種類を展開。なかでもディープタイプは座る方向を固定せず、足を伸ばしたり、横になったりと、デイベッドのような使い方を想定している。

DUNEには、今回のコレクションが掲げる「心の安らぎ」が、プロダクトとして分かりやすく表れている。


「収納」ではなく、アートや暮らしを見せるシェルフ「ARRAY」
同じくジョン・アストベリーがデザインした「ARRAY(アレイ)」は、本やアート、オブジェなどの収納に加えて、「美しく見せる」ことから発想されたシェルフだ。

特徴は背板を持たない開放的な構造。壁際だけでなく室内中央にも配置でき、空間を完全に分断することなく、リビングとダイニングなどの領域を緩やかに区分することが可能だ。
高さは410mm、720mm、1140mmの3タイプ。低いタイプをソファ背面のコンソールとして使ったり、高いタイプを光や視線を適度に通す間仕切りとして使ったりと、住空間の構成要素として自由度の高い使い方が想定されている。
家具によってスペースの緩やかな区分をつくる。ARRAYは、家具と建築の中間に位置するような存在と言えるだろう。
視覚的なノイズを削ぎ落としたダイニングテーブル「ARTE」

ダイニングテーブル「ARTE(アルテ)」は、イタリアを拠点とするデザインユニット、LucidiPevere(ルチーディペーヴェレ)が手掛けた。
視覚的なノイズを極力抑えたテーブルを目指し、無垢材による脚部とフレームには角を感じさせない曲線を用い、接合部分まで連続した柔らかな造形に仕上げている。
天板には、スペイン・INALCO社の高性能セラミック「MDi by Inalco」を採用。天然石のような表情を持ちながら、熱や傷、汚れにも強く、住宅に求められる美しさと日常的な使いやすさの両立を図る。

25年のロングセラー「SONA」の思想を継承する「SONARE」

新しいデザインだけでなく、アルフレックスの過去の資産を現在へつなぎ直している点も、2026-27 COLLECTIONの重要なポイントだと言える。
「SONARE(ソナーレ)」は、約25年間にわたって展開されてきたソファ「SONA」の思想を継承したモデル。
SONAは家族構成やライフスタイルに合わせて複数のユニットを組み合わせ、それぞれの人が自由に過ごしながら、ひとつの空間をつくるという発想から生まれた。
SONAREは水平に広がるシルエットやアームから背へと続く特徴的なラインを継承しつつ、シートの厚みや奥行き、クッション構成などを再設計した。現在のウレタン技術も取り入れ、座り心地や耐久性をアップデートしている。
ORTO、DITTO、ALMA、VITA、ODEON LOUNGEもラインナップ
そのほかにも今回のコレクションには、多様な家具がラインナップされる。
ジョン・アストベリーによる無垢材のコーヒーテーブル「DITTO(ディット)」、パリを拠点とする安本純がデザインした軽快なスチールフレームのダイニングチェア「ORTO(オルト)」、パトリック・ノルゲによるスツール/プフ「ALMA(アルマ)」とラウンジチェア「ODEON LOUNGE(オデオン ラウンジ)」が登場。



さらに、従来の一本脚テーブル「COLUMN」の構造を継承しながら再構築された円形ダイニングテーブル「VITA(ヴィータ)」も加わり、リビングからダイニングまで、住宅の主要な空間をカバーする構成となっている。公式特設サイトでは、この9製品がDUNE、SONARE、ALMA、ODEON LOUNGE、ORTO、DITTO、ARTE、VITA、ARRAYとして紹介されている。


ニコラ・ガリッツィアが描く「安らげる住まい」
2026-27 COLLECTIONではコレクションの見せ方もコレクションの一部として設計された。
ビジュアル全体のアートディレクションを担当したのは、イタリア人建築家・デザイナーのニコラ・ガリッツィア。これまでもアルフレックスジャパンと複数のプロジェクトで協働してきた人物だ。

撮影の舞台には「カーサミア河口湖」。建築、素材、自然光、陰影と家具との関係性によって、「心から安らげる住まい」の風景を表現している。
空間や人の暮らしと調和するという姿勢は今回のコレクション全体に共通する。
アルフレックスの2026-27 COLLECTIONは、家具という身近な存在から、これからの住空間に求められる「ウェルビーイング」を問い直すコレクションとも言えそうだ。
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LWL online 編集部