ルイスポールセン「パンテラ フロア」、1970年代の5色を復刻。ヴァーナー・パントン生誕100周年を記念

 取材/LWL online編集部

デンマークの照明ブランド、ルイスポールセン(Louis Poulsen)は、デザイナーのヴァーナー・パントン生誕100周年を記念し、1970年代のオリジナルカラーを再現した「パンテラ 500 フロアランプ The Originals」を2026年11月1日より発売する。1971年に誕生した名作照明「パンテラ」の鮮やかな5色とクローム仕上げを蘇らせた復刻モデルだ。2026年春に登場したポータブルモデルに加わり、「Panthella The Originals Collection(パンテラ オリジナルズ コレクション)」が完成する。

1971年のオリジナルカラーを復刻。「パンテラ フロア」全5色が登場

ルイスポールセンが発表した「パンテラ 500 フロアランプ The Originals」は、ヴァーナー・パントン(Verner Panton、1926〜1998)が1971年にデザインした「パンテラ」のオリジナルカラーを再現したフロアランプだ。

ラインアップは、オパール・オレンジ、オパール・グリーン、オパール・ブラウン、オパール・ブルー・グレー、オパール・レッドの全5色。いずれも半透明のオパールカラーシェードに、光沢のあるクローム仕上げの支柱とベースを組み合わせている。

半球状のシェードと、裾に向かって広がるトランペット型のベース。パンテラを象徴する有機的なフォルムはそのままに、1970年代の大胆な色彩表現が蘇った。

今回のフロアランプは、2026年春に発売された「パンテラ 160 ポータブル」「パンテラ 250 ポータブル」に続くモデルとなる。コンパクトなポータブル照明から、空間に存在感を与えるフロアランプまで、パントンの色彩世界を一貫して楽しめるコレクションが完成した。

Louis Poulsen Panthella 500 Floor Lamp The Originals in Opal Orange with chrome base in a warm interior
オパール・オレンジ/クローム
Opal Green Panthella floor and portable lamps in a colorful interior with botanical wallpaper
オパール・グリーン/クローム
Louis Poulsen Panthella floor lamp with warm opal shade and chrome stem in a coordinated living room
オパール・ブラウン/クローム
Opal Blue Grey Panthella floor lamp and smaller portable lamp beside a neutral-colored sofa
オパール・ブルー・グレー/クローム
Opal Red Panthella floor lamp beside a red upholstered armchair and patterned wallpaper
オパール・レッド/クローム

ヴァーナー・パントンとは? 北欧デザインの常識に挑んだ革新者

ヴァーナー・パントンは20世紀のデンマークを代表するデザイナーのひとりだ。

1926年に生まれたパントンは、家具、照明、テキスタイル、インテリア空間など、幅広い分野で革新的なデザインを生み出した。鮮烈な色彩、流線形のフォルム、新素材を大胆に取り入れた作品で知られている。

ハンス J. ウェグナーやボーエ・モーエンセンらが、木材や伝統的な職人技を基盤とする家具デザインを追求したのに対し、パントンはプラスチックやフォーム材などの工業素材を積極的に採用した。色彩と形態を一体的に捉え、空間そのものを感覚的な体験へと変えるデザインを志向していた。

北欧において独自の照明文化が発達した背景については、LWL onlineのコラム「なぜ北欧では照明文化が発達したのか?」でも詳しく解説している。

さて、パントンの代表作のひとつが、1971年にルイスポールセンから発表された「パンテラ」である。

半球状のシェードと滑らかな曲線を描くベースが特徴的だ。シェードが柔らかな光を拡散するとともに、下向きの光をトランペット型の支柱やベースが反射する構造を持ち、照明器具としての機能と彫刻的な造形が融合している。

発表当時、鮮やかなカラーリングやクローム仕上げのベース、樹脂素材を用いた独創的なデザインは、従来の照明器具とは異なる存在感を放った。

それから半世紀以上を経た現在も、パンテラは時代を超えて支持されるデザインアイコンであり続けている。

光と色彩で空間を変える。「パンテラ フロア」のデザインと照明設計

パンテラの魅力は印象的なフォルムや色彩だけにはとどまらない。今回の「パンテラ 500 フロアランプ The Originals」も、まぶしさを抑えた下向きの光と、半透明のシェードを通して広がる柔らかな光を特徴としている。

上方にはシェードの色彩を帯びた光が広がり、下方にはニュートラルな光が届けられるという構成が目を引く。色彩豊かなシェードを採用しながら、周囲に心地よい光をもたらす。装飾性と照明としての機能を両立させる設計には、パントンが追求した光、色彩、フォルムの関係性が表れている。

現代の住宅において、照明の役割は空間の明るさを確保するという機能性にとどまらない。壁面や家具の質感を引き立て、くつろぎを演出し、生活空間の印象を大きく左右する存在となっている。

パンテラは、消灯時には彫刻的なオブジェとして空間を彩り、点灯時には柔らかな光によって雰囲気を変える。特に今回のオリジナルカラーは、ニュートラルな色調でまとめたリビングにアクセントを加えるだけでなく、色彩を積極的に取り入れたインテリアにも調和する可能性を持つ。

光そのものをデザインすると同時に、光を生み出す器具も空間表現の一部とする。そこに、パントンのデザインが今日なお新鮮さを失わない理由がある。

ルイスポールセンとは? 150年以上の歴史を持つデンマークの照明ブランド

1874年に創業したルイスポールセンは、デンマークを代表する照明ブランドである。

「光をかたちづくるデザイン」を追求し、デンマークデザインに根付く「Form follows function.(形は機能に従う)」というモダニズムの思想を受け継ぎながら、数多くの名作照明を世に送り出してきた。

ポール・ヘニングセン、アーネ・ヤコブセン、ヴァーナー・パントンをはじめとする著名なデザイナーとの協働は、ブランドの歴史を特徴づける重要な要素となっている。

ルイスポールセンは2026年、ポール・ヘニングセンが1931年にデザインした「PHピアノランプの復刻モデル」も発表している。歴史的な名作を現代の住空間へと継承する取り組みが続いている。

なかでもパントンの作品は、ルイスポールセンの照明に対する哲学を、独自の色彩感覚と造形表現によって体現したものといえる。

今回の復刻は、半世紀以上前に生まれた色彩と光の表現を、現代の住空間に改めて提示する試みでもある。

「パンテラ 500 フロアランプ The Originals」の発売日・価格・製品仕様

「パンテラ 500 フロアランプ The Originals」は、2026年11月1日より、ルイスポールセンストア東京・大阪、公式オンラインストア、および全国のオフィシャルパートナーショップで順次発売される。11月11日オープン予定の名古屋店でも取り扱われる。価格は18万9,200円(税込)。

シェードには射出成形アクリルを使用し、支柱にはアルミニウムを採用。ベースには高光沢クロームメッキを施したABS樹脂、トップナットには同じく高光沢クロームメッキ仕上げの真鍮が用いられている。

生誕100周年という節目に蘇った、パントンの独創的な色彩世界。照明を機能的な道具としてだけでなく、住空間を構成するデザインの主役として捉え直す一灯といえるだろう。

製品概要

  • 製品名:パンテラ 500 フロアランプ The Originals
  • ブランド:Louis Poulsen(ルイスポールセン)
  • デザイナー:Verner Panton(ヴァーナー・パントン)
  • 発売日:2026年11月1日
  • カラー:全5色
  • 価格:189,200円(税込)
  • 公式サイト:https://www.louispoulsen.com/

Panthella 500 Floor Lamp The Originals|公式製品ページ

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    LWL online 編集部

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