Ambientec「Still」発売。積層ガラスが琥珀色の光を湛える新作ポータブルランプ

 取材/LWL online編集部

光は空間を照らすだけのものではない。素材の奥に沈み、輪郭をやわらげ、時間の移ろいを室内に引き込む。Ambientec(アンビエンテック)が新たに発売するポータブルランプ「Still(スティル)」は、そうした光のあり方を、クリスタルガラスという素材から再考したプロダクトだ。2025年4月のミラノサローネ/エウロルーチェ 2025で発表された新作「Still」は、2026年5月21日(木)より、直営店舗「Ambientec Gallery Tokyo」と公式オンラインストアにて順次発売される。Ambientecのロングセラーモデル「Xtal(クリスタル)」の美学と構造を継承しながら、積層ガラスによる新たな光の表情をまとった一灯である。

Ambientecは、横浜を拠点とする日本発のポータブル照明ブランド。水中撮影機材の開発製造を背景に持つ技術力を生かし、精密な防水構造や高品位なLED制御、美しい素材使いを融合させた照明を展開している。

Xtalの美学を受け継ぐ、新たなクリスタルガラスのランプ

「Still」は、Ambientecの代表的なポータブルランプのひとつである「Xtal」の系譜に連なる新モデル。
Xtalが持つクリスタルガラスの量感、透明感、そして光を受けたときの繊細な輝きと美学を受け継ぎながら、Stillではガラスそのものの構成に新しいアプローチが用いられている。

クリアガラス2層と、アンバーのカラーガラス1層を精度高く貼り合わせた、3層構造の積層ガラスが特徴となる。透明なガラスのなかに琥珀色の層を重ねることで、光は単に表面で反射するのではなく、素材の内部を通りながら、奥行きのある色彩を帯びていく。 そのためStillの光は、均質な明るさというよりも、深度を持った「気配」として存在を示す。昼の自然光を受けたときには、透明感のあるオレンジブラウンの影を落とし、夜に灯せば、ウイスキーのような深みのある琥珀色へと表情を変える。ひとつのランプでありながら、置く場所、見る角度、時間帯によって、異なる印象を生み出す点が魅力だ。

職人の手仕事が引き出す、積層ガラスの奥行き

Stillに用いられる積層ガラスは、職人がひとつひとつ手作業で成形し、研磨して仕上げられる。クリスタルガラスの硬質な透明感と、手仕事によるわずかな温度感。その双方が合わさることで、プロダクトとしての精密さと、オブジェとしての存在感が同居している。

ガラスの厚み、層の重なり、光の屈折や拡散、反射。それらが複雑に作用することで、Stillは小さなポータブルランプでありながら、空間のなかに豊かな陰影を生む。明るさそのものを主張するのではなく、テーブルやシェルフ、ベッドサイド、窓辺に置かれたとき、その周囲の素材や影と響き合うように光を広げていく。

ラグジュアリーな住空間において、照明は単なる設備ではなく、空間の質感を決定づける重要な要素である。Stillはまさにその視点に応えるポータブルランプといえるだろう。電源位置に縛られず、住まいのなかのさまざまな場所へ移動できることも、空間演出の自由度を高めてくれる。

外へ光を描くXtal、内から光を湛えるStill

AmbientecはXtalとStillの違いについても説明している。Xtalは、透明なクリスタルガラスの表面の輝きや外へ向けて映り込む影の繊細さに優れたモデルである。一方のStillは、積層されたガラス層を通して、内側から感じられる光の美しさを特徴とする。

Xtalが外へ向かって光を描くランプだとすれば、Stillはガラスの内部に光を湛えるランプといえる。眩しさではなく、奥行き。強い演出ではなく、静かな変化。Stillという名が示すように、このランプは空間のなかに穏やかな静止点をつくり出す。

色温度は2000K。暖かく深い色味の光は、食後の時間や、夜のリビング、ベッドサイドの読書時間にもなじみやすい。3段階の調光にも対応し、連続点灯時間はLOWで64時間、MIDで32時間、HIGHで16時間。日常のさまざまなシーンで、充電式ポータブルランプとして扱いやすい仕様となっている。

デザインは小関隆一。日常の価値を問い続けるプロダクトデザイナー

Stillのデザインを手がけたのはプロダクトデザイナーの小関隆一氏。多摩美術大学卒業後、プロダクトデザイナーの喜多俊之氏に師事し、2011年にRKDSを設立。Red Dot Design Award、iF Design Award、German Design Award、Good Design Award(US)、グッドデザイン賞など、国内外で多数の受賞歴を持つ。

小関氏は、デザインを日常のなかで価値を生み出す行為として捉え、新たに物をつくることの意義を思考し続ける。Stillにおいても、単に美しい照明器具をつくるのではなく、ガラスという素材と光の関係を見つめ直し、日常の時間に小さな変化を与えるプロダクトとして仕上げている。

灯り・香り・音が響き合う発売記念イベント「Synesthesia #03」

発売に合わせて、Ambientec Gallery Tokyoでは、5月21日(木)から6月9日(火)まで、発売記念イベント「Synesthesia #03(シナスタジア~共感覚 #03)」を開催する。

会場では、アルゼンチン発の香りのラボラトリー「FUEGUIA 1833」の香り、Taylor Deupree、tomcbumpz、Minamoによる音楽とともに、Stillの世界観を体感できる展示を展開する。香り、音、そして光が重なり合う空間を「Synesthesia=共感覚」として表現する試みであり、Ambientec Gallery Tokyoならではの体験型展示となる。

住まいのなかで、光は視覚だけに作用するものではない。
香りや音、素材の手触り、夜の静けさとともに、空間の記憶をかたちづくっていく。Stillは、そのような感覚の重なりを手元の一灯から静かに呼び起こすプロダクトである。

製品概要

Still(スティル)

  • 発売日:2026年5月21日
  • 価格:46,200円(税込)
  • 光源:LED
  • 色温度:2000K
  • 調光:3段階
  • 連続点灯時間:LOW 64時間、MID 32時間、HIGH 16時間
  • 主な材質:クリスタルガラス、アルミニウム、亜鉛合金、シリコンゴム、ABSほか
  • 充電方式:専用充電台、USB Type-C
  • サイズ:外径95mm、高さ82mm
  • 重さ:本体780g、充電台85g

発売記念イベント概要

Synesthesia #03(シナスタジア~共感覚 #03)

  • 会期:2026年5月21日(木)〜6月9日(火) ※水曜定休
  • 時間:12:00〜19:00
  • 会場:Ambientec Gallery Tokyo
  • 所在地:東京都港区六本木5-17-1 AXISビル 2F
  • 香り:FUEGUIA 1833
  • 音楽:Taylor Deupree、tomcbumpz、Minamo

Still商品ページ

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