JAXSON、新作バスタブ「Portico」「Convivio」を発売。TECHNOGYMと描くホームウェルネス
取材/LWL online編集部
JAXSONが新作バスタブ「Portico」「Convivio」を発売し、TECHNOGYMとのコラボレーション「FROM MOVEMENT TO STILLNESS」を東京・赤坂で展開している。身体を動かす時間から、入浴による休息・リカバリーまで。ふたつのブランドが描く、住まいにおける新しい「ホームウェルネス」のかたちを読み解く。
住宅に広がるウェルネス、テーマは「入浴」
住宅における「ウェルネス」の領域が、少しずつ広がっている。
良質な睡眠を支えるベッドルーム、身体のリズムに合わせて光を変化させるサーカディアンライティング、室内の温熱環境や空気質、そして自宅で身体を動かすためのホームジム。これまでホテルなどホスピタリティ施設で提供されてきた体験が、日々暮らす住宅そのものへと取り込まれ始めている。
そこにもうひとつ加わるのが「入浴」だ。
高級バスタブブランドのJAXSON(ジャクソン)は2026年9月1日、新たなバスタブコレクションを発売した。同時に、イタリアのウェルネスカンパニーTECHNOGYM(テクノジム)とのブランドコラボレーション「FROM MOVEMENT TO STILLNESS」を、東京・赤坂のJAXSON TOKYO/HIDEO TOKYOでスタートしている。
両ブランドが今回提示しているのは、身体を動かす「Movement」から、身体を休める「Stillness」へ。その一連の時間を住宅の中でデザインするという、これからのホームウェルネスのあり方である。
「運動」から「休息」へ。ウェルネスは身体を動かすだけでは完結しない
ホームウェルネスという言葉から、トレーニングルームやフィットネスマシンを想起する人は多いだろう。
だが、ウェルネスを日常のコンディションを整える営みとして捉えれば、身体を動かすことだけでは完結しない。運動した身体を休め、緊張を解き、次の日へ向けて回復させていく時間まで含めて、ひとつの生活体験として考える必要がある。
そう考えると、TECHNOGYMとJAXSONがコラボレーションする意味も明確になる。
JAXSONは1982年の創業以来、バスタブを「湯に浸かる時間」そのものを豊かにするプロダクトとして追求してきた。国内でアクリル製バスタブを製造し、デザイン性と身体を預けたときの入り心地を重視した製品を展開している。
一方のTECHNOGYMは、住宅からホテル、ウェルネス施設まで幅広い空間へフィットネス環境を提案してきたイタリアのウェルネスブランドだ。
日本とイタリア、このふたつのブランドをつなぐキーワードが、「運動から休息、そしてリカバリーへ」という連続した時間である。
たとえば朝や夕方に身体を動かした後、湯に身体を預け、静かな時間へ切り替えていく。
人間の身体という視点から見れば、ホームジムとバスルームは、むしろ連続して設計されるべき空間になる。
バスルームを「回復のための部屋」として考える
日本では古くから、身体を洗うこととは別に、湯船に浸かる時間が生活文化として定着してきた。
JAXSON創業者でデザイナーの清水秀男氏も、「湯に身を委ね、心と身体を整える時間」が日本の日常には古くから存在するとしたうえで、バスタブデザインによってその入浴体験をさらに豊かにしていく考えを示している。

そして、この日本的な入浴文化は、現在世界的に拡大している「ウェルネス」という価値観と重なり始めている。
住宅設備としてバスルームを考える場合、防水性や清掃性、給湯効率、収納量などの機能が重視されてきた。もちろんそうした機能は重要である。
ただし、ラグジュアリー住宅ではさらに一歩進む。照明、素材、眺望、音、温熱環境などを含めて、バスルームで人がどう過ごし、どう身体を鎮めるのかまで設計対象になってくるのだ。
バスルームは「身体を洗う場所」から、「一日の状態を切り替え、回復へ向かう部屋」へ。
今回のJAXSONとTECHNOGYMのコラボレーションは、ラグジュアリー住宅における空間設計の変化をわかりやすく可視化したものともいえる。
4人で入れる「Convivio」も。JAXSONの新バスタブコレクション
こうした考え方を背景に、JAXSONではバスタブのラインアップそのものも拡充する。
2025年12月にコンセプトモデルとして公開した3モデルのうち、「Portico(ポルティコ)」と「Convivio(コンヴィヴィオ)」を2026年9月1日に正式発売。「Fava(ファーヴァ)」は12月の発売を予定している。さらに、過去に展開してきた9モデルもラインアップへ再登場する。

Portico:建築的な造形と入り心地を両立
「Portico」は、1500×1250mmというワイドなプロポーションを持つ大型バスタブだ。
円と四角を組み合わせたフォルムに、広い半身浴用ステップを設け、全身浴側にはヘッドレストも装着可能。単純に身体を沈めるだけでなく、ひとつのバスタブの中で姿勢や過ごし方を変えられる設計となっている。満水量は425Lである。

Convivio:入浴を「共に過ごす時間」へ
さらにユニークなのが、直径2000mmの円形バスタブ「Convivio」。
名称はイタリア語で「共に過ごす」「語り合う」「集う」といった意味を持つ。4方向から向かい合って入浴できるレイアウトを採用。満水量は965L。入浴を一人で静かに過ごす時間だけでなく、家族やパートナーが時間を共有する場として捉え直している。

Fava:有機的な曲線を描く新フラッグシップ
そして12月発売予定のフリースタンディングモデル「Fava」は、そら豆を思わせるビーンズシェイプを採用する。1800×835mmのプロポーションと有機的な曲線によって、バスタブを、空間を構成するインテリアとして成立させるデザインとなっている。

TECHNOGYMとつくる「Two Spaces, Two Expressions of Wellness」
新コレクションの発表にあわせ、赤坂のJAXSON TOKYO/HIDEO TOKYOでは9月18日まで、TECHNOGYMとのコラボレーションイベント「FROM MOVEMENT TO STILLNESS — Two Spaces, Two Expressions of Wellness」を開催している。
JAXSON TOKYOでは、TECHNOGYMの「Sand Stone」コレクションと、JAXSONのオーガニックデザインやリゾートスタイルのバスタブを組み合わせ、自然との調和を意識したウェルネス空間を構成。

HIDEO TOKYOでは、アントニオ・チッテリオがデザインを手掛けたTECHNOGYMのPERSONALラインなどとバスタブを組み合わせ、機能美、素材、インテリア性、サステナビリティといった両ブランドに通底する価値を表現している。

「身体を動かすための機器」と「身体を休めるためのバスタブ」が、ひとつの住空間の中で並ぶ。
そこから見えてくるのは、これからの住宅におけるウェルネスが、ひとつのプロダクトによって実現されるものではないということだ。
睡眠、光、空気、温度、運動、そして入浴。それぞれを独立した設備として捉えず、一日の生活リズムと身体の状態に沿って統合し、組み合わせて設計していく。
JAXSONとTECHNOGYMが提示する「MovementからStillnessへ」という考え方は、ラグジュアリー住宅の未来を考えるうえでもきわめて示唆的だ。
特別なスパへ出かけたときだけ心身を整えるのではなく、日々暮らす住まいが、少しずつわたしたちの身体を整えてくれる。
ホームウェルネスとは、究極的にはそうした環境をつくることなのかもしれない。
「FROM MOVEMENT TO STILLNESS」開催概要
- 開催期間:2026年9月1日(火)~9月18日(金)
- 時間:14:00~19:00/予約制
- 会場:JAXSON TOKYO / HIDEO TOKYO
- 所在地:東京都港区赤坂3-3-3 1F
- アクセス:赤坂見附駅11番出口より徒歩3分/赤坂駅1番出口より徒歩5分
- ※期間中の休館日は、HIDEO TOKYOが土・日曜日、JAXSON TOKYOが日曜日。
- ご予約はこちら
関連記事
入浴文化を世界に! ~日本を代表するバスタブブランド’JAXSON’ショールーム~
サスティナブルな最先端の素材で次世代へ~バスタブブランド HIDEOショールーム~
-
-
取材
LWL online 編集部