Tesera×Ambientec×白日、家具と灯りと古物が響き合う。神保町で特別展開催

 取材/LWL online編集部

モジュール家具「Tesera(テセラ)」、ポータブル照明「Ambientec(アンビエンテック)」、古物を扱う「白日(はくじつ)」が共演する特別展「秋の夜長 灯りと、ものの居場所。」が、2026年10月22日(木)から11月6日(金)まで、東京・神保町の「Tesera Tokyo」で開催される。現代的な家具と時を重ねた古物、そして小さな灯りが織りなす空間を通じて、「足しすぎない暮らし」の豊かさを提案する。一般公開は10月23日(金)から。

現代のモジュール家具「Tesera」と、白日が選ぶ古物の出会い

展示の舞台となるのはTeseraのシェルフやコンソールを中心とした家具空間だ。

Teseraは細いフレームと独自のジョイント構造を特徴とする日本のモジュラーファニチャーブランド。シェルフ、デスク、コンソールなどを用途や空間に合わせて自由に構成でき、拡張や縮小にも対応する柔軟性を備える。建築家やインテリアデザイナーの意見を取り入れながら開発され、2021年にはグッドデザイン賞を受賞している。

今回、その端正なフレームの中に置かれるのは、古物や古美術、現代作家の作品などを扱う「白日」の主宰者、西坂晃一氏が展示のために選んだ品々だ。

古道具店「白日」が扱う陶器の壺や器など、時を重ねた古物を並べた参考写真
古物や古美術を中心に扱う「白日」の空間参考写真。使い込まれた器や道具の傷、変色、歪みには、長い時間を経てきたものならではの表情が宿る

長い時間の中で生まれた傷や変色、欠けや歪み。そうした経年の痕跡を持つ古物が、現代的でミニマルなTeseraの家具と組み合わさることで、それぞれの存在感を引き立て合う。

展示全体のスタイリングを担当するのは、インテリアスタイリストの岩佐知布由氏。家具と古物の高さや距離、視線の抜け、何も置かない余白にまで配慮しながら、空間全体を構成する。

新しいものと古いもの、互いの個性を受け入れ、共存させる。そこには、家具を暮らしの中で大切なものに居場所を与える存在として捉える視点がある。

Ambientecのポータブル照明が引き出す素材の表情と陰影

そして、もうひとつの主役がAmbientecのポータブル照明だ。

Ambientecは2009年に設立された日本の照明ブランド。精緻なものづくりと洗練されたデザインを背景に、空間に固定されない、自由に持ち運べる小さな灯りを提案してきた。

今回の展示では、空間全体を均一に明るくするのではなく、家具や古物のそばに必要な光を配置することで、素材の質感や立体感、フレームが生み出す影を際立たせる。

Teseraの黒いシェルフに置かれたAmbientecのポータブル照明と古い器。小さな灯りが陰影を生み出す
Ambientecの小さな灯りが、白日の古物とTeseraのシェルフに繊細な陰影を描き出す。空間全体を均一に照らさず、必要な場所に光を置くことで、ものの存在感を引き立てる

また、昼と夜で変化する展示空間の表情にも注目したい。日中は自然光や室内の照明のもとで家具の構造や素材、古物の佇まいを楽しめる。一方、夜には通常の照明を落とし、Ambientecの灯りを中心とした空間へと移り変わる。局所的な光が生み出す明暗のコントラストによって、昼間とは異なる表情が浮かび上がる。

照明計画を手がけるのは照明設計事務所「Tokage」を主宰する竹内俊雄氏。ショールームの既存照明も含めて明暗を調整し、来場者の動線や視線、家具と古物が生み出す影を考慮しながら、空間全体の光環境を設計する。

今回の試みは、住宅における照明計画の重要性を改めて考える機会にもなりそうだ。

「足しすぎない暮らし」が生む、静けさと豊かさ

今回の展示を貫くのは、ものを増やすことだけが豊かな暮らしにつながるわけではない、という考え方である。

必要なものを選び、ふさわしい場所に置き、その存在を引き立てる灯りを添える。あえて何も置かない余白を残すことで、家具や古物の表情がより鮮明になる。

Teseraの現代的な構造美、白日の古物に宿る時間の深み、Ambientecの繊細な光。それぞれが過度に主張することなく、互いの魅力を引き出す空間は、ものとの付き合い方や、心地よい住まいのあり方を問い直すものとなるだろう。

10月22日には「心地よい暮らし」を考えるトークイベントも開催

展示初日の10月22日(木)には、「心地よい暮らしは、何から生まれるのか」をテーマとしたトークイベントを開催する。

Ambientecの久野義憲氏、照明設計を担当する竹内俊雄氏、スタイリングを手がける岩佐知布由氏が登壇。三越伊勢丹プロパティ・デザインの相馬英俊氏が進行を務め、もの、灯り、空間と暮らしの関係について語り合う。

相馬氏が実践する東京と真鶴での二拠点生活も手がかりに、日常におけるものの選び方や灯りの取り入れ方を考える機会となる。

トークイベントは18時30分から20時30分まで。定員60名、事前予約制。一般展示は10月23日(金)から11月6日(金)まで予約不要で鑑賞できる。

開催概要

  • 展示名: 秋の夜長 灯りと、ものの居場所。
  • 会期: 2026年10月22日(木)~11月6日(金)
  • 一般公開: 10月23日(金)~11月6日(金)、予約不要
  • 開場時間: 13:00~20:00
  • 会場: Tesera Tokyo
  • 住所: 東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館1階
  • 入場料: 無料
  • 主催: 株式会社Tesera
  • 照明協力: 株式会社アンビエンテック
  • 古物協力: 白日
  • スタイリング: 岩佐知布由
  • 照明計画: Tokage 竹内俊雄

公式サイト

  • 取材

    LWL online 編集部

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