VONDOM、ミラノサローネ2026発表の新作7コレクションを国内展開
取材/LWL online編集部
スペイン・バレンシア発のアウトドアファニチャーブランド「VONDOM(ヴォンドーム)」が、「Salone del Mobile.Milano 2026(ミラノサローネ国際家具見本市)」で発表した新作・拡張コレクションの国内提案を開始した。天然チークやアルミニウム、ロープ、アウトドアファブリックなどへ素材表現を広げ、家具から照明まで7つのコレクションを展開。テラスやガーデンを、室内と連続した「もうひとつのリビング」へと変える、VONDOMの最新アウトドアリビングを紹介する。
今回のコレクションで注目したいポイントは、VONDOMが得意としてきたポリエチレン樹脂の回転成形技術に、天然チークやアルミニウム、ロープ、アウトドアファブリックなどを組み合わせ、屋外空間をインテリアと同じレベルで設計するための家具へと領域を広げていることだ。
ポリエチレンから天然チークへ。VONDOMが広げるアウトドア家具の素材表現
VONDOMは2008年にスペインでスタートし、デザイン性の高いアウトドア家具を世界で展開してきたブランドだ。とりわけ、回転成形によるポリエチレン製家具はブランドを象徴する存在となっている。
一方、2026年のミラノで開催された「Salone del Mobile.Milano 2026」において、VONDOMは、素材と技術の可能性をさらに広げる方向性を打ち出した。
天然チークやアルミニウムなどを取り入れながら、これまで培ってきた工業的な製造技術、耐候性、サステナビリティへの取り組みを組み合わせる。背景には、住宅やホテルの屋外空間に求められる質が大きく変化していることがある。屋外家具にも、インテリア家具と同様の質感、座り心地、素材感、デザインの完成度が求められるようになりつつあるのだ。
VONDOM、ミラノサローネ2026で7つの新作・拡張コレクションを発表
FUSTA、MEL、GUM。ラモン・エステベが描く新しいアウトドア家具
国内提案が始まる2026年コレクションは、「FUSTA」「MEL」「GUM」「PASADENA」「SERRA」「AFRICA」「LUNA」の7シリーズ。
なかでも象徴的なのが、建築家・デザイナーのRamón Esteve(ラモン・エステベ)が手掛けた「FUSTA」だ。
FUSTAでは天然チークを採用。木目や経年変化といった自然素材ならではの表情を取り入れながら、VONDOMらしい現代的なフォルムへとまとめている。樹脂を主体としてきたブランドが天然素材へ踏み込んだことは、今回のコレクションを象徴する変化といえる。

同じくラモン・エステベによる「MEL」は、柔らかな曲線とボリューム感のある造形が特徴である。回転成形されたポリエチレンだからこそ可能になる彫刻的なフォルムと、身体を包み込むような佇まいを両立させた。

「GUM」では連続するチューブ状のラインを用い、より軽快で構造的な表現を追求している。ファブリックを使ったシートや幾何学的なテーブルを組み合わせ、住宅からホテル、レストランまで幅広い空間に対応する。

PASADENA、SERRA、AFRICA。屋外にも「室内と同じ快適性」を
Jean-Marie Massaud(ジャン=マリー・マソー)がデザインした「PASADENA」は、現在のアウトドアリビングをわかりやすく象徴するコレクションだ。
細身のアルミニウムフレームに、厚みのあるクッションを組み合わせたモジュラーソファで、屋外家具というよりもリビングルームのソファに近い佇まいを持つ。
モジュールを組み替えることで、住宅のテラスからホテルのラウンジまで対応することができる。家具を「屋外仕様にする」という発想から、屋外そのものをリビングとしてデザインする方向へと発想が広がっている。

同じくマソーによる「SERRA」は、ロープの編み込みと身体を包み込むシートを組み合わせたラウンジコレクション。家具の周囲に独立した居場所をつくるようなデザインで、テラスや庭にくつろぎの領域を生み出す。

Eugeni Quitllet(ユージェニ・キトレット)による「AFRICA」は既存シリーズを拡張し、チェアからラウンジチェア、ソファまでラインアップを充実。ダイニング、ラウンジ、プールサイドを共通したデザイン言語で統一できるようになった。

夜の庭までデザインする、VONDOMの屋外照明「LUNA」
LWL onlineとしてもうひとつ注目したいのが、「LUNA」である。
ラモン・エステベがデザインしたLUNAは、屋外用のライティングコレクションである。有機的なフォルムと柔らかな光によって、夜のガーデンやテラスに光の居場所をつくる。
アウトドアリビングを考えるとき、家具だけで空間は完成しない。日没後には照明が風景をつくり、食事や会話、リラクゼーションの場として屋外を使い続けるための重要な要素となる。LUNAの存在は、VONDOMが屋外家具のブランドから、屋外の「空間体験」そのものを構成するブランドへと領域を広げていることを感じさせる。

テラスを「もうひとつのリビング」へ。屋内と屋外をひとつの生活空間として考える
今回、AKASE GROUPは新作の国内展開とあわせて、既存シリーズ「MADISON」のダイニングアームチェアと、「GATSBY」のテーブル3タイプを国内在庫商品へ追加する。


さらに同社では、VONDOM単独での提案だけでなく、同じく取り扱うマスターウォールやGERVASONIなどのインドア家具と組み合わせ、屋内と屋外を連続したひとつの生活空間として捉えた提案を進めていくとしている。
大開口によってリビングとテラスをつなぎ、その先にガーデンやプールを配置する。家具、照明、植栽、建築を一体で設計すれば、住宅の生活領域は建物の壁を越えて広がっていく。
テラスやバルコニーは、室内に付随する場所から、食事をし、音楽を聴き、会話をし、休息するための「もうひとつのリビング」へ。
VONDOMの2026年コレクションは、そんなアウトドアリビングの進化を象徴するプロダクト群である。
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LWL online 編集部