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ホームオフィス時代のワークチェア選び。町田瑞穂ドロテア氏が語るLiberNovo Omni Proの可能性

一級建築士・統括デザイナー・ストレスアナリスト/町田瑞穂ドロテア 

ネット環境さえ整っていれば、自宅でも、別荘でも、旅先でも仕事ができる。リモートワークやワーケーションの浸透により、「働く場所」はオフィスの外へ広がり、住まいの中にも自然に入り込んでいる。

では、住まいの中に働く場所をつくるとき、何が重要になるのだろうか?
デスク、照明、通信環境、音環境。考えるべき要素はいくつもあるが、長時間にわたって身体を預けるワークチェアは、集中力や身体への負担を左右する重要な存在だ。

今回、LWL onlineでは、連載「住まいの詩学」でもおなじみの町田瑞穂ドロテア氏に、ホームオフィス時代のワークチェア、LiberNovoの「LiberNovo Omni Pro」について話をうかがった。身体の動きに追従する構造や、電動ランバーサポート、AirFlowモードなどを備えた、テクノロジー発想のワークチェアである。

LiberNovo Omni Proのブラックとホワイトモデル
LiberNovo Omni Pro。身体の動きに寄り添うことを目指した、テクノロジー発想のワーキングチェア

住まいの中に「働く場所」が入ってきた

町田氏が手がける住宅では、以前から書斎や仕事部屋の要望は少なくなかったという。特に経営者やクリエイティブワーカーにとって、自宅で資料を確認したり、構想を練ったり、オンラインで打ち合わせをしたりする場所は、コロナ禍以前から必要とされてきた。

「わたしのお客様の場合、もともと書斎を求められる方は多かったです。経営者の方が多いので、自宅の中に仕事ができる場所をきちんと持ちたいという要望は、以前からありました」

長時間座る以上、機能は欠かせない。リクライニング、座面の昇降、アームレストの調整、ヘッドレスト、ハイバック、キャスター。こうした条件を満たそうとすると、選択肢はどうしてもワークチェアに近づいていく。

「お客様が“ワークチェアがほしい”というより、ほしい機能を挙げていくと、それを満たすものがワークチェアしかありません。リクライニングが欲しい、昇降できた方がいい、アームが調整できるといい、ヘッドレストもほしい、ハイバックがいい。そうなると、ワークチェアになります」

ただし、長時間の作業を前提に、身体へのサポートと快適性を高い水準で備えた製品は多くない。そこで今回、町田氏に試していただいたのが、電動ワークチェアとして注目を集めるLiberNovo Omni Proである。

連載「住まいの詩学」でもおなじみの町田瑞穂ドロテア氏に、ホームオフィス時代のワークチェアについて聞いた

LiberNovoは椅子を「身体に追従する装置」として捉える

町田氏のインタビューに入る前に、LiberNovoというブランドについて簡単に説明しよう。

LiberNovoは2023年に設立されたエルゴノミクスワークチェアブランドである。創業メンバーには、DJIやロボット家電ブランドNarwalなどで製品開発に携わってきたエンジニアが名を連ねる。

その思想は、「人の動きに自然に追従する椅子」というコンセプトに集約される。椅子に身体を合わせるのではなく、椅子が身体の動きに寄り添う。LiberNovo Omni Proでは、ヘッドレスト、バックレスト、アームレスト、座面などを通じて、着座中の姿勢変化を支えることを目指している。

なかでも、背中のカーブや動きに合わせて支える「フレックスフィットバックレスト」や、細かな調整が可能な電動ランバーサポートなどが特長である。さらに座面の蒸れを抑えるAirFlowモードも備え、長時間のデスクワークにおける熱や湿気の不快感にもアプローチする。
さらに、手触りのよいデンマーク製プレミアム生地“Gabriel Atlanticファブリック”を採用している。

LiberNovo Omni Proの開発イメージ
人の姿勢や背骨の動きに着目し、身体への追従性を追求するLiberNovoの開発思想

町田氏が驚いた、ヘッドレストのフィット感

実際にLiberNovo Omni Proを試した町田氏が、まず強く反応したのはヘッドレストだった。

「これが良かったんです。いちばん嬉しかったのは、頭の位置に合わせられることでした。通常のワークチェアだと、ヘッドレストの位置が自分に合わず、首が浮いてしまうことが多いんです。でも、(Omni Proは)位置をかなり下げられて、前にも出せる。自分の位置に合わせられるという体験が、すごく新鮮でした」

椅子のフィット感というと、腰や背中のサポートに目が行きがちだ。しかし、頭の形、首の長さ、後頭部のカーブ(丸み)は人によって大きく異なる。ヘッドレストが合わないと、背中を預けたつもりでも首まわりに違和感が残る。

「頭の形も首の長さも、人によって違います。支えてほしい場所も違う。だから、ヘッドレストを自分の位置に合わせられることは、長時間座るうえで非常に重要だと思います」

町田氏が特に評価したのが、頭の位置に合わせられるヘッドレストの調整性だった

さらに、座面の深さについても評価した。一般的なチェアでは座面が深すぎ、身体を預けきれずに前寄りに座ってしまうことがあるという。Omni Proでは、身体を支えながらも、深すぎない座り心地に好印象を持った。

「座面の深さもちょうど良かったです。深すぎる椅子だと、身体をゆだねると足が浮いてしまったり、前の方に座ることになって腰が疲れます。そのあたりのバランスが良いと感じました」

長時間座る椅子においては、蒸れや熱の問題も見落とせない。Omni Proが備えるAirFlowモードは、座面から排気することで着座時の蒸れを抑え、作業中の快適性を支える機能だ。実際に体験した町田氏も、「涼しいですよ、かなり」と、その効果を率直に語っていた。
なお、立ち上がるとファンが自動で止まるため、消し忘れることもない。

LiberNovo Omni ProのAirFlowモード
座面から排気するAirFlowモードにより、着座時の蒸れを抑え、長時間作業の快適性を支える

固定するのではなく、動きながら支える

ホームオフィスでの仕事は、同じ姿勢を続けるだけではない。資料を読む、文章を書く、CGや図面をつくる、オンライン会議をする、少し背を預けて考える。姿勢は時間とともに変わり続ける。

町田氏自身も、プレゼンテーションの前には長時間パソコンに向かうことがあるという。そのとき重要なのは、身体を一つの理想姿勢に固定することではなく、姿勢の変化を受け止めながら支えることだ。

「身体を固定するというより、動きながら支えてくれる感じが良かったです。ワークチェアは人間工学に基づいていると言われますが、あくまでも人間の平均値に基づいて商品化されています。その平均値に自分の身体が必ず合うとは限らない。自分の身体の位置に調整できることは、とても大切だと思います」

LiberNovo Omni Proのリクライニングやランバーサポート、背面の可動構造は、まさにこの「動きながら支える」という考え方に近い。仕事に集中するとき、少し背中を預けて考えるとき、短い休息を挟むとき。椅子がその変化に対応することで、ホームオフィスの時間はより自然なものになる。

LiberNovo Omni Proの背面調整機構
背面やランバーサポートの調整により、身体の位置に合わせたサポートを目指す

働く、休む、創造する。その時間を一台でつなぐ

町田氏は、住宅の中に置くワークチェアに求められる機能として、リクライニングも挙げる。Omni Proについては、フルフラットに近い姿勢(160°)まで倒せる点にも可能性を感じたという。

「ずっと仕事をしていて、少しだけ一休みしたいときに、フルフラットにできるのはいいと思います。ベッドでしっかり眠るというより、仕事の途中で短く休む。そういう使い方には合っているのではないでしょうか」

その後、Omni Proを継続して使用した町田氏からは、長時間座ることで実感する快適性についてもコメントが寄せられた。

「長時間座っていて接触時間が長くなった際に、熱気や湿気がこもらないのも、ストレッチができるのも心地よかったです。充電バッテリー式で、今のところ一回も充電しておらず、機能の使用頻度にもよりますが、意外と持ちが良いです」

その後継続して座って使用することにより、快適性を実感したとのこと

Omni Proはワークチェアでありながら、AirFlowモードやマッサージ機能、リクライニングやストレッチ機能によって、集中作業の合間に身体をゆるめることも想定している。住宅の中で働く時間が長くなるほど、仕事と休息を完全に分けるのではなく、滑らかに切り替える設計が重要になる。

特に書斎や別荘でのワーケーションでは、椅子は単なる作業用家具ではなくなる。朝にメールを確認し、日中は資料をつくり、夕方には少し休み、夜には読書や思考の時間を過ごす。ひとつの空間の中で、働き、休み、創造し、思考するという時間が連続するからだ。

ホームオフィスは、もはや一時的な作業場所ではなく、住まいの中で思考し、働き、時に休み、また創造へ戻っていくための場所である。その中心にある椅子には、身体の個人差に寄り添い、長時間の集中を支える力が求められる。

LiberNovo Omni Proは、住空間におけるワークチェアのあり方を、機能とテクノロジーの側から問い直す一脚である。働く場所がオフィスから住まいへ広がったいま、椅子もまた、単なる家具ではなく、身体と仕事、休息と創造をつなぐ存在へと進化しつつある。

ワーケーション空間で使うLiberNovo Omni Pro
書斎や別荘でのワーケーションでは、働く、休む、思考する時間がひとつの空間で連続する

公式サイト

  • 一級建築士・統括デザイナー・ストレスアナリスト

    町田瑞穂ドロテア

    スイス生まれ。武蔵工業大学工学部建築学科卒業(現:東京都市大学)。日本の住宅メーカーをはじめ、米国の設計事務所RTKL International ltd.にて勤務。 2000年の帰国後より、町田ひろ子アカデミーにて教育・商品企画・インテリアデザインなどに関わる。英国ロンドンにあるKLC School of Designインテリアデザインとインテリアデコレーションのディプロマ(資格)を取得。海外の経験を活かし、日本の住空間にあったデザイン&コーディネートを独自の視点でデザイン提案。現在は、nat株式会社にてCDO(最高デザイン責任者)として、空間設計事業及びインテリアデザインブランド「青山スタイル」を統括し、提供している。

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