DreameがIFA 2026で新型ロボット掃除機を発表。180℃スチーム、40,000Pa、庭まで自律管理へ
取材/LWL online編集部
Dreame Technologyは「IFA Berlin 2026」で、180℃スチームと最大40,000Paの吸引力を備えるロボット掃除機「Dreame Aqua20 Pro Ultra Roller X Complete」、最大5000㎡の芝生を管理するロボット芝刈り機「Dreame A4 AWD Pro Series」などを発表した。室内の床清掃から庭の維持管理へ。ロボティクスは「家事を代行する家電」から、住まいそのものを自律的に維持するインフラへと近づきつつある。
LWL onlineがこれまで何度か記事にしてきた「Robot-ready Home」という視点から見れば、住宅とロボティクスの関係が次の段階へ入りつつあることを感じさせる発表といえる。
180℃スチーム×40,000Pa。新型ロボット掃除機「Aqua20 Pro Ultra Roller X Complete」
まずはロボット掃除機「Dreame Aqua20 Pro Ultra Roller X Complete」を紹介しよう。

Dreame初のスチーム式ロボット掃除機で、本体内部に180℃のコアスチーム源を搭載。4つの噴出口からスチームを放出して乾燥した汚れを緩め、その後、温水による水拭きで汚れを取り除く。
ローラーモップには18Nの下方向への圧力を加えながら300RPMで回転させる機構を採用する。最大8cm外側へと伸びるMopExtendによって、壁際や家具の脚まわりなど、従来のロボット掃除機が不得意としてきた領域にも対応。吸引力は40,000Paに達する。
そして、清掃能力以上にLWL onlineが注目しているのは、「住宅内を移動する能力」の進化だ。目を瞠る。
最大10cmの段差を越える。ロボットと住宅設計の関係が変わる
アップグレードされたProLeap越障技術によって、最大5cmの単層障害物、最大10cmの二層障害物を乗り越えられる。さらにOmniSight System 4.0は320種類以上の物体を識別し、最小10mmの障害物を検知。清掃中に動く物体に対しても、経路をリアルタイムで再計算する。
ロボット掃除機にとって、段差は長らく住宅側に残された大きな障壁だったが、ロボット側の越障性能が10cmという領域まで広がれば、「ロボットのために家を完全なフラットフロアにする」という発想だけでなく、住宅とロボット双方が歩み寄る設計も現実味を帯びてくる。
庭もロボットに任せる。最大5,000㎡を管理する「A4 AWD Pro」
LWL onlineとして、もうひとつ注目しているのがロボット芝刈り機「Dreame A4 AWD Pro Series」である。

最大3,500㎡または5,000㎡の芝生に対応し、360度3D LiDAR、衛星・ネットワークによるデュアルRTK測位、双眼AI視覚、デュアルサイドセンサーを組み合わせた「OmniSense 4.0」によって周囲を認識する。
双眼AI視覚では300種類以上の障害物を認識。境界ワイヤーを敷設せずにマッピングとナビゲーションを行えるという。
さらに4輪をそれぞれ高トルクのハブモーターで駆動するAWD方式を採用し、最大90%、角度にして42度の斜面を登坂可能。最大7cmの障害物も乗り越えられる。
庭の端まで刈り込む「EdgeMaster 4.0」では、トリミングアームを外側へ伸ばし、壁やフェンス、樹木の周囲まで芝刈りを行う。
芝刈りだけではない。「A4 AWD Pro」は庭を見守るロボット
さらに、A4 AWD Proは本体に4G通信機能を搭載し、リアルタイム追跡、持ち上げアラートに加え、巡回モード、映像モニタリング、人物検知にも対応する。つまり、庭を整備するロボットでありながら、敷地を移動するセキュリティデバイスとしての役割も持ち始めている。
別荘やヴィラの維持管理を考えるうえで、これはおおいに注目すべき進化である。
不在期間の長いセカンドハウスでは、室内清掃だけでなく、庭、プール、窓、セキュリティなど、さまざまな維持管理が必要になる。これらを人が定期的に訪問して管理するのではなく、複数のロボットが常時住宅側に存在し、それぞれの領域を自律的に管理する。
ロボット芝刈り機の進化は、そうした未来の住宅管理システムの一部として捉えることもできる。
ロボットは「家電」から住宅の維持管理インフラへ
DreameはこのほかIFA 2026で、わずか55.9gのボディに最大8K動画撮影やAIトラッキング、AI音声操作などを搭載したミニカメラ「LEAPTIC Cube」も発表した。

室内清掃、屋外管理、映像という一見異なるカテゴリーだが、Dreameの方向性は共通している。
人がその都度機器を操作するのではなく、テクノロジー側が環境を認識し、自律的に仕事をすることだ。
スマートホームも同様に、「スマートフォンを使って照明を操作できる家」から、センサーやAI、住宅設備が状況を理解して自律的に動く家へと変わり始めている。
そこへロボティクスが加われば、次に自動化されるのは「住宅設備の操作」だけではない。掃除をして、庭を整え、そして敷地を見守る。住宅を維持する仕事が徐々にロボットへ移っていく。
IFA 2026でDreameが見せた製品群は、「スマート家電」の進化というよりも、これからの住宅にロボットがどのように組み込まれていくのかを考えるための、ひとつの予告編として見るべきだろう。
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