アール・デコと現代デザインが響き合う! ルイ・ヴィトン、ミラノデザインウィーク2026に合わせて「オブジェ・ノマド」新作を発表

 取材/LWL online編集部

ルイ・ヴィトンは、ミラノデザインウィーク2026に合わせて、パラッツォ・セルベローニでエキシビションを開催する。会場では、メゾンを象徴するトランクとともに、「オブジェ・ノマド コレクション」の新作を披露。アール・デコからコンテンポラリーデザインへと連なる意匠の系譜を、家具やテキスタイル、空間演出を通して提示する。

ピエール・ルグランへのオマージュから始まる展示構成

ルイ・ヴィトンの今回の展示は、歴史的建築であるパラッツォ・セルベローニを舞台に、メゾンのアーカイヴと現代のクリエーションを交差させる内容となっている。

会場冒頭では、アール・デコ運動を牽引したピエール・ルグランに着目。ピエール・ルグランは、20世紀前半のフランスを代表するアール・デコのデザイナーのひとり。装丁、家具、室内装飾、イラストレーションを横断しながら活動し、幾何学性と素材感を鋭く際立たせる作風で知られる。とりわけジャック・ドゥーセとの仕事を通じて、装飾芸術の領域に独自の存在感を刻んだ。サイン入りのイラストレーションから初期のトランクやラゲージ、トラベルアクセサリー、フレグランスボトルなどのアーカイヴを展示することで、ルイ・ヴィトンが育んできた旅の文化とサヴォアフェールを浮かび上がらせる。

「オブジェ・ノマド」新作を家具・テキスタイル・色彩で展開

展示空間では「オブジェ・ノマド コレクション」の新作を中心に、家具やラグ、テーブルウェア、テキスタイルを多層的に構成。深いブルーやブラウン、レッド、グリーンといった印象的なカラーパレットを軸に、それぞれの部屋ごとに異なる世界観をつくり上げている。

深みのあるレッドのグラデーションの世界へと誘うのは、「パリーニ(Parini)」の間。ピエール·ルグランによる装丁デザインに着想を得たレッドとゴールドのテーブルクロスを起点に、当時を象徴するグラフィカルでミニマルなラインを想起させながら、テーブルウェア、アクセサリー、キャンドルのコレクションを展開する

なかでも注目されるのが、「ピエール・ルグラン オマージュ」コレクションだ。チェア「Riviera」や、1921年にルイ・ヴィトンの依頼でデザインされたドレッサー「Celeste」の復刻版などが登場し、歴史的意匠を現代のインテリアへと接続する試みがうかがえる。

「Riviera」
「Celeste」

また、シャルロット・ペリアンの初期テキスタイル作品に由来する幾何学的モチーフを取り入れた展示空間では、家具やキャンドル、テーブルウェアに加え、ライブラリー・トランク「Malle Bibliothèque」も紹介。トランクを単なる旅の道具ではなく、暮らしの内部に組み込まれるオブジェとして再解釈している点も印象的だ。

トランクの建築性とノマディックなライフスタイル提案

会場内外では、エストゥディオ・カンパーナによる作品や、ロー・エッジズによる新作アームチェア「Stella」なども披露される。素材使いや視覚効果、造形の実験性を通じて、ラグジュアリーとコンテンポラリーデザインの接点を示す内容となる。

さらに、モンテナポレオーネ通りのルイ・ヴィトン ストアでは、アイコニックなトランクの展示も実施。ステンドグラスで構成された特別なトランクや、衝立として機能する「Malle Paravent」、ベッドへと展開する「Malle Lit」などが公開される。トランクという存在を収納や移動のための道具にとどめず、空間や居住の機能へと拡張する提案としても興味深い。

「Malle Paravent」

今回の展示は、アール・デコの装飾性、メゾンのクラフツマンシップ、そして現代の住空間における可搬性と美意識を重ね合わせながら、ルイ・ヴィトンが考える“ノマディックな暮らし”の現在地を示すものとなりそうだ。

ルイ・ヴィトンのエキシビションは、2026年4月21日から26日まで、パラッツォ・セルベローニにて一般公開される。

ルイ·ヴィトン 公式サイト

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    LWL online 編集部

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