東京国立近代美術館で「MOMAT サマーフェス」開催。夜間開館、キッチンカー、杉本博司展も楽しむ夏の美術館
取材/LWL online編集部
東京・竹橋の東京国立近代美術館で、夏のミュージアムイベント「MOMAT サマーフェス」が、2026年7月24日(金)から9月13日(日)まで開催される。金曜・土曜は20時まで夜間開館し、17時以降は所蔵作品展「MOMAT コレクション」を割引料金で鑑賞可能。前庭にはレストラン「ラー・エ・ミクニ」のキッチンカーも登場し、ビールやワイン、フードを楽しめる。涼しい館内でアートに触れ、夕方のテラスや前庭で余韻を味わう、夏の東京にふさわしい美術館体験となりそうだ。

夏の夕方から楽しむ、都市型ミュージアム体験
夏の東京で、強い日差しや暑さを避けながら、静かで涼しい空間で作品と向き合い、夕方からは前庭やテラスでひと息つく。
東京国立近代美術館が開催する「MOMAT サマーフェス」は、そうした夏の都市生活に寄り添うミュージアムイベントである。
会場となる東京国立近代美術館は、東京メトロ東西線「竹橋」駅から徒歩3分。丸の内や大手町といったビジネスエリアからもアクセスしやすく、金曜・土曜には20時まで開館する。仕事を終えたあとに美術館へ向かい、所蔵作品を見て、前庭やテラスでドリンクを片手に余韻を楽しむ。そんな日常の延長にある文化体験を提案する。
初めてでも楽しめる「気軽に!MOMAT ラリー」
イベント期間中に展開される「気軽に!MOMAT ラリー」は、所蔵作品展「MOMAT コレクション」をより親しみやすく楽しむための企画だ。
4階から2階の所蔵品ギャラリーに展示される作品の中から、展示担当キュレーターが14点を選び、楽しいコメント付きで紹介する。初めて東京国立近代美術館を訪れる人でも、ウォークラリーのような感覚でコレクションをたどることができる。
今期の「MOMAT コレクション」では、新収蔵品も初披露される。イベント期間中はそのうち6点を見ることができるという。作品解説アプリ「ブルームバーグ・コネクツ」内のデジタルツアーを聞きながら鑑賞するのもよいだろう。
あわせて、2階ギャラリー4では、コレクションによる小企画「生誕120周年 長谷川三郎と国立近代美術館」も開催される。近代美術館としての同館のコレクションを、夏の時間のなかでじっくりたどることができる。


週末には特別プログラムも。金曜・土曜の夕方や日曜の昼間に開催
「MOMAT サマーフェス」では、金曜・土曜の17時以降を中心に、夏限定の参加型プログラムも用意される。 注目したいのは、「MOMAT コレクション」の新収蔵品や特集展示に関連したトーク、レクチャーイベントだ。日曜の昼間に行われるプログラムもあり、8月9日(日)14時からは、新収蔵品作家の前本彰子を迎えたアーティストトークを開催。作品について、作家本人と同館研究員が語る。なお、すべてのトークイベントには手話通訳が導入されるため、より多くの方が安心して参加できる。
また、同館研究員によるショートレクチャーも行われる。7月26日(日)には漆原英子《Midnight Circus》、8月14日(金)には「長谷川三郎と国立近代美術館」、8月28日(金)には河原温《洪水期》をテーマに、それぞれ30分のレクチャーが予定されている。
さらに、所蔵作品展の見どころをコンパクトに紹介する「MOMAT ハイライトツアー」も実施される。金曜の18時、19時から各30分、また一部土曜には16時、17時から開催。限られた時間でもコレクションの魅力を把握しやすく、仕事帰りの来館者にも参加しやすい構成だ。
このほか、ガイドスタッフと対話を交えながら所蔵作品2点を鑑賞する「所蔵品ガイド」や、英語で代表的な所蔵作品を紹介する Collection Tour “Explore with Us”も実施される。

前庭にはキッチンカーが登場。ビールやワインも楽しめる
美術館の前庭やテラスを活用した過ごし方も見逃せない。
期間中の金曜・土曜の夕方には、レストラン「ラー・エ・ミクニ」によるキッチンカーが前庭に登場。フードのほか、ビールやワインなどのアルコールドリンクを販売する。「MOMAT コレクション」イメージドリンクも用意される予定だ。
営業時間は金曜・土曜の17時から20時まで(フードの提供は17時30分〜19時ラストオーダー、ドリンクは19時30分ラストオーダー)となる。購入したフードは、2階テラスのテーブルでも楽しめる。
皇居を望むテラス、芝生の緑が広がる前庭、夕方の美術館。都市の中心にありながら、少しだけ日常から距離を置ける時間が生まれる。美術館体験を、鑑賞だけでなく、屋外での滞在や会話へと広げる試みともいえる。

同時開催は企画展「杉本博司 絶滅写真」
会期中、1階企画展ギャラリーでは、企画展「杉本博司 絶滅写真」も開催されている。現代美術作家・杉本博司の初期、1970年代後半から現在に至る銀塩写真約60点を展観するものだ。
「杉本博司 絶滅写真」の観覧料で、入館当日に限り、所蔵作品展「MOMAT コレクション」と、コレクションによる小企画「生誕120周年 長谷川三郎と国立近代美術館」も鑑賞できる。
関連イベントとして、7月24日(金)、25日(土)には映画『はじまりの記憶 杉本博司』上映会を実施(参加には「杉本博司 絶滅写真」一般観覧チケットと映画上映会セット券の事前購入が必要)。8月8日(土)には、同館主任研究員・増田玲による講演会「何人もの杉本博司」も予定されている。
美術館を夏の居場所として使う
「MOMAT サマーフェス」は、展覧会を核としながら、美術館で過ごす時間そのものを提案する、ある意味メタイベントといっていい位置づけになる。
所蔵作品をめぐるラリー、トークやレクチャー、ガイドツアー、前庭のキッチンカー、夜間開館。これらが組み合わさることで、東京国立近代美術館は夏の間、日中の鑑賞空間であると同時に、夕方以降の都市の居場所にもなる。
アートを目的に訪れるのはもちろん、仕事帰りに立ち寄り、前庭やテラスで軽く飲みながら余韻を楽しむという楽しみ方もできる。暑い季節だからこそ、美術館という環境の価値が際立つ。
東京の中心で、アートと涼しさ、そして夕方のひとときを楽しむ。「MOMAT サマーフェス」は、夏の美術館の使い方を少し広げてくれる企画になりそうだ。
開催概要
- イベント名:MOMAT サマーフェス
- 会期:2026年7月24日(金)〜9月13日(日)
- 会場:東京国立近代美術館
- 所在地:東京都千代田区北の丸公園3-1
- 開館時間:10:00〜17:00
- ※金曜・土曜は20:00まで
- ※入館はいずれも閉館30分前まで
- 休館日:月曜日
- アクセス:東京メトロ東西線「竹橋」駅1b出口より徒歩3分
- 問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
- 公式サイト:https://www.momat.go.jp
- 所蔵作品展「MOMAT コレクション」観覧料:一般500円、大学生250円
- ※金曜・土曜の17時以降は一般300円、大学生150円
- ※高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方とその付添者は無料
- ※最新情報は東京国立近代美術館の公式サイトで確認のこと
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LWL online 編集部