PENT.がモハメド・アリ コレクションを発表。ラグジュアリー・ホームジムに宿るボクシングの美学

 取材/LWL online編集部

ポーランド発のラグジュアリー・フィットネスブランド「PENT.(ペント)」が、ボクシング史に名を刻む伝説的アスリート、モハメド・アリに着想を得たコレクション「PENT. × Muhammad Ali Collection」を発表した。

本コレクションのキービジュアルには、“WHEN HISTORY MEETS FUTURE”という言葉が掲げられている。歴史と未来が出会う場所。今回のコレクションは、単なるトレーニングギアの新作ではない。モハメド・アリが体現したボクシングの精神、ヴィンテージレザーの質感、PENT.ならではのクラフトマンシップを重ね合わせ、ホームジムを「鍛える場所」から「物語を宿す空間」へと引き上げる試みである。

フィットネス器具をインテリアの領域へ引き上げるPENT.

PENT.は、天然木、本革、ステンレスなどの上質な素材を用い、フィットネス機器を「隠すべき道具」ではなく、住空間の一部として見せるためのオブジェへと昇華させてきたブランドである。

ダンベル、ケトルベル、トレーニングベンチ、ピラティスリフォーマー、マット、アクセサリー類まで、ラインアップは幅広い。いずれも従来のジム機器にありがちな無機質さを避け、家具やアートピースのように住空間へ調和することを意図している点が特徴だ。

PENT.が提案しているのは、運動機能そのものにとどまらない。住まいの中に、自分の身体と向き合うための美しい場所をつくるという、新しいウェルネス空間のあり方である。

duxが日本で提案する「Interior Fitness」

PENT.とduxが提案するラグジュアリー・ホームジム
日本正規輸入販売元であるduxは、PENT.の世界観を軸に、住空間とフィットネスを融合する「Interior Fitness」を提案している

日本におけるPENT.の正規輸入販売元を務めるのが、株式会社dux(デュクス)である。duxは、PENT.の世界観を軸に、高級ホームジムの設計、フィットネス空間デザイン、パーソナルトレーニングまでを含めたサービスを展開している。

同社が重視しているのは、器具単体の販売ではなく、住空間全体の中にフィットネスをどう組み込むかという視点だ。レイアウト、素材、そして照明や家具との関係性を含めて、ホームジムを「生活から切り離され、身体を鍛えるためだけの部屋」ではなく、ラグジュアリーとウェルネスが融合するサンクチュアリとして構成する。

LWL onlineが継続的に扱ってきた「住まいとウェルネス」というテーマとも、きわめて親和性の高いアプローチと言える。

モハメド・アリの精神をヴィンテージブラウンのレザーで表現

PENT. × モハメド・アリ コレクションの展示空間
ヴィンテージブラウンのレザーで統一されたPENT. × モハメド・アリ コレクション。ボクシングの美学をラグジュアリーな空間表現へと昇華している

今回の「PENT. × Muhammad Ali Collection」では、ボクシングの黄金時代を想起させるヴィンテージブラウンのレザーを中心に、グローブ、パンチミット、ボクシングバッグ、ダンベル、ケトルベル、トレーニングベンチ、メディシンボール、スキッピングロープなどが展開されている。

コレクション全体に共通するのは、クラシックなボクシングジムの空気感と、現代のラグジュアリーインテリアに馴染む端正な造形の融合だ。たとえばボクシンググローブやパンチミットにはフルグレインレザーを用い、手作業によるステッチやヴィンテージ調の表情を強調。実用的なトレーニングギアでありながらも、飾っておくこと自体が空間の物語になるような佇まいを備えている。

ボクシングバッグ、いわゆるサンドバッグも象徴的なアイテムだ。1960年代のクラシックなボクシングジムを思わせる縦長のシルエットに、ブラウンレザーの質感とモハメド・アリのシグネチャーが重なる。機能性だけを追求したサンドバッグではなく、トレーニングスペースに強い視覚的重心を与えるインテリアピースとして設計されている。

PENT. × モハメド・アリ コレクションのボクシングバッグとアクセサリー
モハメド・アリのシグネチャーをあしらったボクシングバッグ。実用品でありながら、空間の視覚的な重心となるインテリアピースでもある

「鍛える道具」から「空間の記憶」へ

ダンベルやケトルベル、プッシュアップバー、トレーニングベンチにも、PENT.らしい造形感覚が表れている。金属の冷たい光沢と、経年変化を思わせるブラウンレザーのコントラスト。正確にバランスされた器具でありながら、どこかヴィンテージ家具やクラシックカーの内装を思わせる触覚的な魅力がある。

とくにダンベルとケトルベルを組み合わせたスタンドセットは、ホームジムの中核となる存在だ。トレーニング機能を確保しながら、リビングやプライベートラウンジにも置ける彫刻的な存在感を備えている。

PENT.の魅力は、器具を「しまう」前提で考えないことにある。従来の住宅では、トレーニング器具は生活感を生むものとして隠されがちだった。しかし、PENT.はその価値観を反転させる。器具そのものが空間の美意識を形成し、日常の中で身体を整える行為を自然に促す。そこに、ラグジュアリー・ホームジムの新しさがある。

ボクシングという身体文化を住まいのウェルネスへ

モハメド・アリは、単なるアスリートではなく、20世紀の身体文化、言葉、信念、パフォーマンスを象徴する存在でもあった。

ボクシングは強さだけでなく、集中、リズム、瞬発力、回復、精神性を含む総合的な身体技法といえる。モハメド・アリは、そのすべてを圧倒的なレベルで体現したアスリートであり、同時に、社会の中で自分の言葉と信念を貫いた人物でもあった。アリがボクシング王者を超え、「The Greatest」と呼ばれる存在になったのは、個人的信念を理由にベトナム戦争への徴兵を拒否して、世界王座を剥奪されながらも、最後までその信念を曲げなかったからである。

今回のコレクションが興味深いのは、その歴史性を、懐古的な記念品としてではなく、現代の住まいにおけるウェルネスの文脈へと再構成している点である。ブラウンレザーに刻まれたヴィンテージの質感、アリのシグネチャー、そして鍛錬を想起させる道具の佇まいは、単なる装飾ではない。それは、日々の暮らしの中で自分自身と向き合うための静かな装置でもある。

LWL onlineの視点から見れば、このコレクションは単なる新作フィットネス機器のニュースではない。住まいが、休息の場であると同時に、身体を整え、意志を取り戻し、自分自身を更新するための場へと変わりつつあることを示す事例である。

ラグジュアリー邸宅におけるホームジムの次のかたち

近年、ラグジュアリー邸宅や別荘では、ウェルネス空間の重要性が高まっている。サウナ、バスルーム、スパ、プライベートジム、リカバリールームは、もはや付加的な設備ではなく、住まいの価値を左右する中核要素になりつつある。

その中でPENT.が提示しているのは、フィットネスを生活空間から切り離すのではなく、インテリアの美学として統合する考え方である。トレーニング器具でありながら、家具であり、オブジェであり、住まい手のライフスタイルを表すシグネチャーでもある。

今回の「PENT. × Muhammad Ali Collection」は、そこにさらに「歴史」と「物語」を重ねたものといえる。

PENT.のプロダクトが置かれたホームジムは、単なる運動室ではなく、日々のコンディションを整え、自分自身と向き合い、心身を研ぎ澄ますためのプライベートな舞台になる。そこには、ラグジュアリーとウェルネスが交差する、これからの住まいの可能性が見えてくる。

なお、PENT.の日本正規輸入販売元であるduxは、現在JAXSON TOKYOにてPENT.の商品展示を行っている。

PENT.が提案する「Interior Fitness」の世界観を実際に見て触れて体感できる機会であり、LWL onlineでは、この商品展示についても別途取材記事として、近日中に掲載する予定だ。

ウェルネス空間に展示されたPENT.のフィットネスプロダクト
PENT.のプロダクトは、ホームジムだけでなく、バスルームやリラクゼーション空間とも調和し、住まいの中にウェルネスの場をつくり出す

関連記事
PENT.の「Interior Fitness」を体感。JAXSON TOKYOでテンポラリー・ギャラリー開催
PENT.が日本展開を本格始動。ホームジムを「空間に調和するラグジュアリー・コレクション」へ

  • 取材

    LWL online 編集部

Related articles 関連する記事

  1. home Home
  2. INFO
  3. PENT.がモハメド・アリ コレクションを発表。ラグジュアリー・ホームジムに宿るボクシングの美学