エコバックスの窓拭きロボット「WINBOT W2S PRO OMNI」発売。大開口住宅の窓管理は「端まで自動化」

 取材/LWL online編集部

ロボット掃除機「DEEBOT」シリーズを展開するECOVACS(エコバックス)から、新型窓拭きロボット「WINBOT W2S PRO OMNI」と「WINBOT W2S PRO」が発売された。新たなエッジ清掃技術「TruEdge 2.0」により窓枠際の清掃性能を高めたほか、最大8m×2.5mの大きなガラス面にも対応する。大開口を多用する住宅にとって、窓は「掃除する場所」から「管理する建築要素」へ。窓拭きロボットの進化から、これからの住宅メンテナンスを考える。

大開口住宅の窓は「掃除」ではなく「管理する建築要素」へ

ラグジュアリー住宅や別荘では、大きなガラス面を使って、庭、テラス、山や海や湖の眺望を連続させる設計が多い。室内深くまで自然光を取り込み、室内と風景をつなぐ大開口は、住空間における体験価値を高める重要な要素と言っていい。

一方、開口部が大きくなればなるほど課題として浮かび上がってくるのが維持管理だ。

雨のシミや砂ぼこりなどが付着してガラス面に残れば眺望は曇り、自然光の見え方にも影響してくる。また、高所など、手の届きにくいFIX窓は、日常的に人の手で清掃すること自体が難しい。

6月にLWL onlineで紹介した「WINBOT mini 2」は、一辺215mm、厚さ55mmというコンパクトなボディによって、狭いガラス面や多様な形状の窓にも窓拭きロボットの利用範囲を広げるモデルであった。

今回のW2S PROシリーズは、本体サイズは272×272×76mmと大型化する一方、最大8m×2.5mという大きなガラス面にも対応する。

エコバックス「WINBOT W2S PRO」の進化点は「窓の端」。TruEdge 2.0を搭載

W2S PROシリーズには進化したエッジ清掃技術「TruEdge 2.0」を搭載する。

窓掃除では、窓枠との境界や四隅など、エッジ部分に汚れが残りやすい。ガラス中央部がきれいになったとしても、四隅にホコリや雨ジミが残れば、窓全体の仕上がり感は損なわれることだろう。

TruEdge 2.0は、「ラジアル・エッジロック構造」と呼ばれる八方向放射状のブラシ配列の採用によって、耐久性と吸水性に優れた高密度フェルトブラシをガラス面の端まで届かせ、窓枠際の清掃性能を高めている。

窓枠際を清掃するECOVACS WINBOT W2S PRO OMNI
「TruEdge 2.0」により、窓枠との境界や四隅など、汚れが残りやすいエッジ部分の清掃性能を高めた

また、内側と外側の2軸で窓枠を検知する「デュアルアクシス・エッジ検知システム」と、サイドブラシを自動で昇降させる「ダイナミック・リフト&ラン機構」を組み合わせ、エッジ付近でも安定した走行を可能としている。

隣接ジャンルのロボット掃除機では近年、部屋の中央を掃除できること以上に、壁際やコーナーをどこまできれいにできるかが評価軸として重要になっている。窓拭きロボット掃除機でも同様の進化が進んでくることだろう。

3方向ノズルと120mlタンクで、一度の給水で最大75㎡を清掃

また、「3方向ノズル噴水技術」を採用し、3つのノズルから広範囲に水を噴射し、ガラス面に付着した汚れを効率よく拭き取る。最大90%の散水カバー率を実現するという。

微細なミストがガラス面に均一な水膜を形成して汚れを浮かせ、クリーニングパッドでしっかりと拭き取る。

水タンク容量は120ml。W1 PROおよびW2 PROと比べて100%増量され、清掃可能範囲も約25%拡大した。一度の給水で最大75㎡まで連続清掃できる。大開口住宅との相性を考えるうえでこの点は重要だ。

窓拭きロボットを使っていても、ガラス1枚ごとに頻繁な給水や準備が必要になれば、大きな住宅では人による作業が残る。清掃面積を広げることで、「人が途中で介入する頻度を減らす」という自動化の本質につながる。

「WIN-SLAM 4.0」で最大8m×2.5mの大開口にも対応

WINBOT mini 2にも採用された「WIN-SLAM 4.0」を走行制御として搭載。

窓のサイズや形状に合わせて清掃ルートを生成し、ガラス面を効率的に走行する。今回は高速清掃、念入り清掃、徹底清掃、エッジ清掃、スポット清掃、分割清掃、ハイパワーダストの7種類の清掃モードを備える。

大開口の窓を自動清掃するエコバックス WINBOT W2S PRO OMNI
「WIN-SLAM 4.0」により窓のサイズや形状に合わせて清掃ルートを生成。最大8m×2.5mの大きなガラス面にも対応する

最大8m×2.5mの大きな窓から、最小30cm×40cmの小さな窓まで幅広いサイズに対応するほか、開閉式窓やテラスのガラスなど、さまざまなタイプの窓に使用できる。ガラス面の端を検知する「フォトカプラセンサー」を搭載し、フレームがない窓や浴室の鏡にも対応。

最大10,000Paの吸着力。多層的な保護システムで安全性にも配慮

また、最大10,000Paの吸着力によってガラス面への安定した吸着を図る。

さらに自動気圧補正機能や重力加速度センサー、0.007秒で窓の端を検知するとされるフォトカプラセンサーなど、複数のハードウェアとソフトウェアによって落下リスクに備える。バッテリー残量が低下した場合にも、約30分間ガラス面への吸着を維持する設計となっている。

ガラス面に吸着して清掃するWINBOT W2S PRO OMNI
最大10,000Paの吸着力に加え、自動気圧補正機能、重力加速度センサー、フォトカプラセンサーなど複数の安全対策を備える

窓拭きロボット、とりわけ高所のガラス面で使う機器では、安全性は清掃力と同等以上に重要である。実際の使用に際しては住宅や建物側の条件、窓の仕様なども確認する必要があるが、清掃性能だけでなく、こうした多層的な安全対策がなされていることは知っておきたい。

WINBOT W2S PRO OMNIは「掃除」だけでなく準備・片付けまで省力化

上位モデル「WINBOT W2S PRO OMNI」では、さらに多機能OMNIステーションが付属する。大容量リチウムバッテリーをステーション側に内蔵し、満充電時には最大110分の連続稼働が可能だ。

WINBOT W2S PRO OMNIのOMNIステーション
WINBOT W2S PRO OMNIに付属するOMNIステーション。大容量バッテリーを内蔵し、本体やアクセサリーの収納、自動ケーブル収納によって使用前後の手間を軽減する

また、安全ロープと電源コードを一体化した「2-in-1複合ケーブル」と自動ケーブル収納機能により、準備から片付けまでの手間を軽減する。本体やアクセサリーもステーション内にまとめて保管できる。

これは一見すると地味な進化だが、住宅設備としてロボットを考えるうえでは重要な機能である。

ロボット家電の使い勝手を左右するのは、準備や保守メンテナンスとなる。窓拭きロボットの場合、事前の準備としては、本体を取り出して、コードを接続し、安全ロープを準備するという手順が必要となる。終了後はコードをまとめて、アクセサリーを収納する。人間側にこうした細かな作業が多く残っていると、利用頻度が下がりやすくなる。

床用ロボット掃除機が自動ゴミ収集やモップ洗浄、給排水まで自動化してきたが、窓拭きロボットも今後は清掃前後に発生する作業をどこまで減らせるかが重要になるだろう。

大開口を設計するなら、「どう維持するか」まで考える時代へ

さて、LWL onlineでは、これまでロボット掃除機だけでなく、窓拭きロボット、芝刈りロボットなどを、これからの住宅メンテナンスを担う「住宅ロボット」という視点から断続的に紹介してきた。

床、窓、庭、プールなど、住宅には人が継続的に管理しなければならない場所が数多く存在する。住宅が大型化し、ガラス面や庭が広くなればなるほど、その負担も増えていく。

建築家やデザイナーがつくった美しい状態の維持・管理の一部をテクノロジーに任せ、人がメンテナンスに割く時間や負担を減らしていくことがラグジュアリー住宅におけるロボットの価値になる。また、今後はロボットによる住宅の維持・管理をおりこんだ住環境の設計が重要になってくることだろう。

大きな開口部をつくることと、その窓を美しく保つためにロボットによる維持・管理の仕組みを用意することが、今後はセットで考えるべきだろう。

WINBOT mini 2が「窓拭きロボットを使える場所」を広げる製品だとすれば、今回のWINBOT W2S PRO OMNIは、「大きなガラス面を、より高い清掃品質で、より少ない手間で維持する」方向を示すモデルと言えるだろう。

窓拭きロボットは、住宅の美観と眺望を維持するメンテナンスツールへと、その役割を拡張しつつある。

WINBOT W2S PRO OMNI/W2S PRO 製品概要製品概要

WINBOT W2S PRO OMNI

  • メーカー希望小売価格:99,800円(税込)
  • 発売日:2026年8月21日
  • 本体サイズ:272×272×76mm
  • 本体重量:約2.1kg
  • 最大吸着力:10,000Pa
  • 水タンク容量:120ml
  • 最大清掃可能面積:75㎡(1回の給水時)
  • 対応窓サイズ:最大8m×2.5m/最小30cm×40cm
  • 走行アルゴリズム:WIN-SLAM 4.0
  • エッジ清掃技術:TruEdge 2.0
  • 清掃モード:高速清掃/念入り清掃/徹底清掃/エッジ清掃/スポット清掃/分割清掃/ハイパワーダストの7種類
  • OMNIステーション付属
  • 最大連続稼働時間:約110
  • 2-in-1複合ケーブル/自動ケーブル収納機能搭載

WINBOT W2S PRO

  • メーカー希望小売価格:69,800円(税込)
  • 発売日:2026年8月21日
  • 本体サイズ:272×272×76mm
  • 本体重量:約2.1kg
  • 最大吸着力:10,000Pa
  • 水タンク容量:120ml
  • 最大清掃可能面積:75㎡(1回の給水時)
  • 対応窓サイズ:最大8m×2.5m/最小30cm×40cm
  • 走行アルゴリズム:WIN-SLAM 4.0
  • エッジ清掃技術:TruEdge 2.0
  • 清掃モード:高速清掃/念入り清掃/徹底清掃/エッジ清掃/スポット清掃/分割清掃/ハイパワーダストの7種類

公式サイト

ECOVACS公式サイト
https://www.ecovacs.com/jp

窓拭きロボット WINBOT 公式サイト
https://www.ecovacs.com/jp/winbot-window-cleaning-robot

WINBOT W2S PRO OMNI 製品ページ
https://www.ecovacs.com/jp/shop/winbot-window-cleaning-robot/winbot-w2s-pro-omni

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