LiberNovoが新型ワークチェアの日本向け価格を発表。椅子は「身体に追従するテクノロジー家具」へ
取材/LWL online編集部
以前、LWL onlineでも紹介したエルゴノミクスワークチェアブランド「LiberNovo(リベルノヴォ)」が、新型モデル「LiberNovo Omni Pro」「LiberNovo Omni SE」「LiberNovo Maxis - Airflow」の日本向け販売予定価格を正式に発表した。あわせて、2026年6月17日(水)10時59分までの先行予約特典や、オルガテック東京2026への出展情報も明らかになった。
なお、各モデルの日本向け販売予定価格は以下の通りとなる。
- LiberNovo Omni SE:早割価格 85,859円(税込)/メーカー希望小売価格 149,000円(税込)
- LiberNovo Omni Pro:早割価格 143,089円(税込)/メーカー希望小売価格 229,000円(税込)
- LiberNovo Maxis – Airflow:早割価格 186,009円(税込)/メーカー希望小売価格 331,800円(税込)

DJIやNarwal出身エンジニアが集った、テクノロジー色の強いチェアブランド
LiberNovoは2023年に設立されたエルゴノミクスワークチェアブランド。
同社の創業メンバーには、世界的なドローンメーカーであるDJIや、ロボット家電ブランドNarwalなどで製品開発に携わってきたエンジニアが名を連ねる。ドローン、ロボット家電、スマートデバイスといった領域で培われた技術的なバックグラウンドが、LiberNovoの製品思想にも色濃く反映されている。
一般的なワークチェアブランドが、家具やオフィス環境の文脈から発想されることが多いのに対し、LiberNovoはむしろテクノロジー企業に近い出自を持つ。この出自により、同社のワークチェアは、人の動きを読み取り、機構によって追従し、身体を支える。そこには、ロボティクスやAIスマート家電にも通じる発想がある。
テクノロジー企業に近い出自を持つ同社への期待値は世界的に高く、2025年6月に海外クラウドファンディングプラットフォーム『Kickstarter』で初公開されると、約1万人の支援者から累計1000万米ドル(約13億円)超を調達した。さらに、2026年1月に開催された世界最大級のテクノロジー見本市『CES 2026』に初出展し、5件以上のアワードを受賞するなど、グローバル市場ですでに確固たる評価を確立している。
同社が掲げるのは、「座ることが集中や創造の妨げになってはならない」という考え方だ。長時間のデスクワークにおいて、椅子が作業効率や集中力、身体の快適性に大きく影響する。その理念から「人の動きに自然に追従する椅子」というコンセプトが生まれた。
つまりLiberNovoは、椅子を単なる家具としてではなく、身体と作業環境のあいだに介在するインターフェースとして捉えているといえるだろう。

最大の特徴はダイナミック・サポート・システムとフレックスフィットバックレスト
この「身体と作業環境のあいだに介在するインターフェース」が表れているのは、LiberNovoのワークチェアの中心をなす「ダイナミック・サポート・システム」である。
ヘッドレスト、バックレスト、アームレスト、座面などが、着座中の姿勢変化に合わせて連動し、身体を支えることを目指す機能だ。椅子に身体を合わせるのではなく、椅子が身体の動きに寄り添うという発想である。
もうひとつの中核が「フレックスフィットバックレスト」。背もたれには8枚の可動パネルを配置し、14の接続ポイントと16の球体ジョイントによって構成される。背中のカーブや動きに合わせて形状を変え、背中全体を柔軟に支える構造となっている。 一般的なワークチェアでは、ランバーサポートや背もたれの形状をユーザーが手動で調整する。
一方でLiberNovoはより動的である。座る人の姿勢は、集中作業、オンライン会議、思考、休憩、動画視聴など、時間とともに変化する。その変化に対して、椅子がどこまで自然に追従できるかを追求している。

ProとMaxis – Airflowは椅子のロボティクス化へ。SEは手動モデル
今回発表された3モデルのうち、Omni ProはLiberNovoの思想をより明確に体現する上位モデルである。
電動ランバーサポートを搭載し、ランバーサポートの位置を細かく調整できるほか、AirFlowモードも備える。座面には通気性を考慮した5層構造のクッションを採用し、内蔵ファンによって長時間使用時の蒸れを抑えることを目指している。
さらに、アルミ合金製キャスターベースや、デンマークのGabriel社製「Atlanticファブリック」など、素材面でも上位モデルらしい仕様が与えられている。

Maxis – Airflowは、より大柄な体格のユーザーを想定したモデルである。適合身長は178cmから200cm、耐荷重は最大181kgとされ、座面や背もたれ、アームレスト、リクライニング機構などを大柄なユーザー向けに設計している。
ここで見えてくるのは、ワークチェアの「スマート家電化」である。
近年、ロボティクス分野では、人間が機械を操作する「受動的な関係」から、センサーが状態を読み取り、自律的に環境を最適化する「能動的な関係」へとシフトしている。ドローンが障害物を自動回避し、ロボット掃除機が部屋の形状を学習して最適に動くように、LiberNovoの椅子もまた、姿勢変化に応じて各パーツを自動追従させる。これは、単に便利機能を追加した椅子ではなく、人の身体という最も身近な環境に自律的に応答する『ロボティクス・ファニチャー』の兆しと言える。
なお、Omni SEは最も導入しやすい価格帯のモデルである。電動機構ではなく、回転ノブ式の手動ランバーサポートを採用することで、価格を抑えながらLiberNovoの基本的な座り心地を体験できる仕様となっている。
ホームオフィスの椅子は家具であり、身体を支える設備でもある
コロナ禍以降、働く場所は大きく変化した。オフィスだけでなく、自宅、別荘など、暮らしの中に仕事の場が入り込むようになった。特にエグゼクティブ層では、別荘をもうひとつの働く場所とする傾向も顕著である。ワーケーションという発想だ。
そのとき、椅子の意味も変わる。
会社の備品としてのワークチェアであれば、機能性と耐久性が重視される。一方、ホームオフィスに置かれる椅子には、それだけでは足りない。住空間に馴染むデザイン、長時間身体を預けられる安心感、オンライン会議の背景に映り込んでも違和感のない佇まい、そして生活時間の中で仕事(オン)と休息(オフ)を切り替えられる快適性が求められる。
照明、空調、音環境、デスク、モニター、収納、そして椅子。ホームオフィスは、もはや一時的な作業スペースではなく、住宅の一部として設計されるべき場所になっている。特に、長時間身体を支える椅子は、ワークスペースの快適性を左右する中心的な存在だ。
LiberNovoのワークチェアは、そうした時代の要請に対して、テクノロジー側からのひとつの回答である。椅子を「座るための家具」に留めず、身体の動きに追従し、集中や休息を支える装置として再定義している。
5段階リクライニングで集中からリラックスまでを支える
新製品では、リクライニング機構もアップデートされている。
Omni ProとOmni SEでは、105度、115度、125度、135度、160度の5段階リクライニングに対応。105度は高効率ワークポジション、115度はクリエイティブポジション、125度は長時間集中ポジション、135度はエンターテインメントポジション、160度はリラックスポジションと位置づけられている。
ここにも、現代のホームオフィスへのLiberNovoからの回答が表れている。
住宅内のワークスペースでは、オフィス以上に多様な姿勢と過ごし方が発生する。仕事(オン)と休息(オフ)以外にも、オンラインミーティングもあれば、プライベートでの動画視聴もある。椅子がそれに合わせて角度を変え、身体を支えることができれば、空間の使い方もより柔軟になる。
特に別荘やセカンドハウスにおいては、仕事、読書、音楽鑑賞、映画視聴、休息、そしてゲストとの懇親が同じ空間の中で連続するケースも多いだろう。そうした場所では、ワークチェアも単なる作業用家具ではなく、滞在時間全体をサポートするインテリアとして考える必要がある。

先行予約特典とオルガテック東京2026での試座機会
今回の発表にあわせて、先行予約特典も案内されている。
対象期間は6月17日(水)10時59分まで。1,000円のデポジットを支払うことで、5,000円分の値引きクーポンが提供される。さらに、先行予約での購入者には通常保証に加えて1年間の追加保証が付与される。
購入金額に応じた特典として「Smart Entry 応援セット」「Eco-Comfort ワークマット」「Ultimate 究極快眠セット」も用意される。
また、LiberNovoは2026年6月2日(火)から6月4日(木)まで、東京ビッグサイトで開催される「オルガテック東京2026」にも出展する。ブース番号はS1-C17。会場ではLiberNovo Omni Proをはじめとする製品を展示し、試座やストレッチ機能体験も予定している。
ワークチェアはスペックだけでは判断しにくい家具である。座面の硬さ、背もたれの追従感、ヘッドレストの位置、アームレストの自然さ、リクライニング時の安心感、素材の肌触り、そして部屋に置いたときのインテリアとしての存在感。これらは、実際に身体を預けてみなければわからない部分が多い。
特にLiberNovoのように、可動パネルやダイナミックサポート、電動機構、ストレッチ機能を備えた椅子の場合、体験そのものが製品理解の重要な要素となる。

椅子は「身体と空間をつなぐインターフェース」になる
LiberNovoの新型ワークチェアは、オフィスチェアの延長線上にある製品でありながら、同時に、椅子の未来を先取りしている。特に、今回の新製品であるProは電動機構やAirFlowモード、着座検知、ストレッチ機能などを備え、ロボティクス化、スマート家電化へと近づいていく。
こうして見ると、ドローンやロボット家電の領域から来たエンジニアたちが、次に向き合ったのが「座る」という人間の基本動作だったことは非常に興味深い。
住まいの中で、最も長く身体と接している家具のひとつが椅子である。その椅子が、LiberNovoによって、身体を固定するものから、身体に追従するものへと変わろうとしている。
ホームオフィスの椅子は、家具であり、設備であり、身体を支えるテクノロジーである。そしてLiberNovoの新製品群は、椅子のスマート家電化を前に、「身体と作業空間をつなぐインターフェース」としての椅子の現在地を示している。
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