壁と一体化するテレビへ。LGの2026年有機ELテレビ「W6」「G6」が示す新しいリビングのかたち
取材/LWL online編集部
LGエレクトロニクス・ジャパンが、有機ELテレビの2026年モデルを発表した。なかでも、極薄ワイヤレス4K有機ELテレビ「LG OLED evo AI W6」と、プレミアムモデル「LG OLED evo AI G6」は空間づくり、インテリアデザイン的な視点から注目したい。両モデルは「高画質なテレビ」であることに加えて、リビングの壁面にどう納まるか、テレビを視聴していない時間に空間とどう調和するかという点で、住宅設計やインテリア計画に新しい選択肢をもたらす存在といえる。
テレビは長らく、リビングにおける「黒い矩形」だった。映像を楽しむ時間には中心的な存在となるが、電源をオフにした瞬間、壁面に強い存在感を残してしまう。特に大型化すればするほど、その存在感はきわだっていた。
そのため、上質な家具、素材感のある壁面、間接照明、アートを丁寧に組み合わせた空間ほど、テレビの納め方は難しいとされてきた。LGの2026年有機ELテレビは、その課題に対し、画質だけでなく「空間との関係性」から応えた存在である。
9.95mmの極薄フォルム。壁に張りつくように納まるW6

「LG OLED evo AI W6」は、薄さわずか9.95mmのワイヤレス4K有機ELテレビ。
2017年にLGが発表した「LG SIGNATURE OLED W」のWallpaperデザインを継承しながら、ワイヤレス接続と融合させたモデルだ。
壁掛け時の一体感。これが最大の特長だ。1cm未満という極薄フォルムにより、壁掛け時には、壁面にほぼ張りつくように設置できる。テレビが壁から突出するのではなく、壁面にほぼ一体化するように納まるのだ。テレビのために過度な造作を設けたり、厚みを隠すために壁面収納を計画したりするのではなく、壁そのものの構成の中にテレビを自然に組み込める。
テレビでは、画質やサイズと並んで重要になるのが、空間に対する収まりである。壁面から大きく張り出し、配線や接続機器が視界に入ってしまえば、映像への没入感は少なからず損なわれる。テレビにおける「見え方」とは、画面の中だけで完結するものではない。テレビ本体の佇まい、壁面との関係、周囲の家具や照明との調和まで含めて、ひとつの視聴体験を形づくっている。
さらにW6では、チューナーや端子類を「Zero Connect Box」に集約している。Zero Connect Boxはテレビから最大10m離れた場所に設置できるため、レコーダー、ゲーム機、AV機器などをテレビの直下に並べる必要がない。リビングボードを最小限に抑えたり、機器類を収納内や別の場所に収めたりすることで、画面まわりをきわめてクリーンに保つことができる。
映像への没入感は、画面の明るさやコントラストだけで決まるものではない。視界の中に余計なノイズが少なく、テレビが空間の中で自然に存在していることもまた、映像体験の質を高める。石材、左官、木パネル、ファブリックウォールなど、素材感を活かした壁面において、極薄ワイヤレステレビは、家電としての存在感を抑えながら、映像を美しく浮かび上がらせる。

G6は大画面と薄型デザインを両立するプレミアムモデル
もうひとつの注目モデルが「LG OLED evo AI G6」シリーズである。W6ほどのウォールペーパー的な薄さではないものの、約28mmという薄さであり、またGシリーズも壁掛け時の収まりを意識した薄型デザインを採用している。大画面テレビをリビングの中心に据えながら、空間への圧迫感を抑えたい場合、有力な選択肢になるだろう。
G6は55V型から97V型まで幅広く展開する。特に83V型、97V型のような大画面モデルは、ラグジュアリーレジデンスやセカンドハウス、ホームシアターを兼ねたリビング、ホテルライクな住空間との相性が高い。大画面でありながら、薄型デザインと有機ELならではの黒表現によって、空間全体の品位を損ないにくい。
有機ELテレビの特徴は、画素一つひとつが自発光することである。黒を表示する際には該当する画素を消灯できる。その結果、深い黒と高いコントラストを実現できる。暗部が沈み、明部が際立つことで、映画やアート映像、写真作品の奥行き感も表現しやすい。

画面オフ時にもアート表示としても活用できる。黒い板から壁面演出へ
LGの有機ELテレビは、テレビを視聴していない時間に、絵画、写真、抽象的なビジュアル、自然風景などを表示することで、壁面を演出するアートテレビとして活用できる。
リビングやダイニング、ラウンジ空間において、壁面は視線が集まる場所であり、空間の印象を決定づける要素でもある。そこに黒い画面が残るのか、空間に合わせたアートが静かに佇むのか。その差は大きい。
特にW6のように壁面との一体感が高いモデルでは、アート表示時の見え方が自然だ。薄いパネルが壁に張りつき、そこに映像やアートが表示されることで、テレビの存在は「家電」から「壁面の一部」へと近づく。
ここに至れば、家具や照明、ラグ、アートピースと同じように、テレビも空間演出の一要素として計画できるようになる。ミニマルな空間には抽象的なビジュアルを組み合わせる、クラシックなインテリアには絵画的な作品、ウェルネス志向の住宅には自然風景や静かな映像を合わせるなど、テレビは「隠すべき存在」から、「活かす存在」へと変わりつつある。
明るいリビングでも黒と色彩を活かす高画質技術
さて、W6とG6には、LG独自の「Hyper Radiant Colorテクノロジー」が新たに採用されている。これは、輝度向上、黒表現、色再現、反射低減を統合的に最適化する技術だ。
従来、有機ELテレビは暗室での映画視聴に強い一方、明るいリビングでは外光や照明の映り込みが課題になることもあった。
2026年モデルでは、「Brightness Booster Ultra」との組み合わせにより、従来比で最大約3.9倍の輝度向上を実現したという。さらに、完全な黒を再現できることを証明する「Perfect Black」、忠実な色再現を示す「Perfect Color」、反射を抑える「Reflection Free Premium」や「Discomfort Glare Free」などの認証も取得している。

目に優しい映像体験という、住空間に必要な視点
LWL onlineとしては、ウェルネスの文脈から、「目に優しい映像体験」への配慮という点にも注目したい。LGの2026年有機ELテレビは、「Eyesafe Display」基準に基づき、「Eyesafe RPF 40」および「Eyesafe CPF 60」の認証を取得。ブルーライトなどの刺激を抑えながら、高い色再現性を維持することを目指している。
さらに、ブルーライトとフリッカーが少ないことを証明するULの「Low Blue Light Hardware Solution Platinum」と「Flicker Free Display」認証も取得している。
LWLの掲げる「ウェルネス」の視点から見れば、ディスプレイの目への負担を抑える取り組みは、住空間の快適性を構成する要素のひとつといえる。

テレビを隠す時代から、空間に美しく組み込む時代へ
住宅設計において、テレビはしばしば「処理すべき存在」だったといえる。壁面収納に収める、扉で隠すケースさえあった。要するに、インテリアの邪魔にならないよう配置する必要があった。だが、LG OLED evo AI W6やG6のような薄型・高画質・低反射・アート表示対応のテレビが登場することで、テレビは空間の中でより積極的に扱える存在になりつつある。
W6は、9.55mmという極薄フォルムとワイヤレス接続によって、壁面設計の自由度を大きく広げる。G6は、大画面とプレミアムな映像体験を両立しながら、薄型デザインによって上質なリビングに馴染みやすい。
有機ELテレビの利点は、深い黒、豊かな色、そして薄型化しやすい構造である。LGの2026年モデルは、その技術的優位性を、映像美だけでなく、壁面との一体感、アート表示、目への配慮、AIによる使いやすさへと展開している。
リビングの中心に置かれるテレビは、映画や音楽、アート、情報を届ける窓でもある。その窓が空間と美しく調和するのであれば、住まいの風景は大きく変わる。LGの新しい有機ELテレビは、テレビを「見るための機器」から、「空間を整えるメディア」へと近づける提案といえるだろう。
https://www.lg.com/jp/tvs-soundbars/featured-page/ultra-big-tvs_special
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