DNライティング「LIGHT with 2026」レポート:配光・調光・演色から探る「光の最適解」

fy7d(エフワイセブンディー)代表/遠藤義人 

DNライティングが、年に一度のプライベート展示会「LIGHT with 2026」を開催した。「光の最適解を求めて」をテーマに、配光や調光、演色性、グレア、施工方法の違いを比較・体感できる多彩な展示を展開。照明が空間の印象や快適性をどのように変えるのか、遠藤義人氏が注目した展示を紹介する。

器具の存在感を抑え、光だけで景観をつくる

東京・五反田にある照明実験空間 STUDIO E139で開催された、DNライティングのプライベート展示会LIGHT with 2026に参加した。

この日の会場は、『光の最適解を求めて』をテーマにラボのような仕立てでブースが並び、「なぜその光がいいのか」「どのような配光が空間に適しているのか」「施工方法により納まりはどう変わるのか」等をそれぞれ比較‧体感できるように配置。単なる新製品紹介に留まらず、グレア比較や配光比較、自然光色と普通演色の違い、施工寸法や取付方法の比較展示といった、現場のヒントとなるティップスが盛りだくさん。

本稿では、なかでも小員が印象に残った展示を中心に紹介する。

いちばん印象に残ったのは、ウォールウォッシャーのような景観照明。階段踊り場の竹の照明をはじめ、屋外壁に模した空間にふたつの器具を展示し、光の伸びが空間に広がりを与えることを印象づけた。

会場入り口の展示。透明な樹脂の竹に、下から照明を当てているだけだが十分にエモーショナル。緑色は照明の上に一枚フィルムを載せているだけでこの効果だ
会場内の屋外ウォールウォッシャー展示。左半分が電源内蔵のHO2-LEDN、右半分が電源別置きの新製品HOM-N15

0~100%調光を実現した新製品「TIM-FMZ」

従来の一部のLED照明では、調光下限がせいぜい5%で、それ以下になると突然パタッと消灯してしまうのが弱点である。今回の新製品「TIM-FMZ」は、照明を絞っても粘り、0%からの調光が可能になった。これは凄いと声を上げてしまった。

上半分が新製品TIM-FMZ、下半分が下限5%のTIM-FPL。独立した2回路の調光、または1系統の調光・調色を制御できる新製品PDC-2CH1000Sとともに展示

配光角の違いが空間の印象を変える

会場中央には、蛇のように曲がりくねった配置ができるチェーンLEDモジュールを使い、レースのカーテンに配光していた。

写真ではややわかりにくいが、配光角がワイドでは間接照明のような拡散を見せるのに対し、ナロータイプなら下まできっちり光が届き、降り注いでいるような印象になる。

これを見ても、配光角がインテリアに与える印象の大きさを感じ取れるだろう。

配光角110°のCHC-LED F(手前)と23°のCHC-LED N20を比較

自然光LED「Naturealux」で色の見え方を比較

自然光LEDモジュールを使ったNaturealuxを、普通演色のLEDと並べて展示したコーナーも。

普段からテレビ画質を気にされているホームシアターユーザーからすれば、写真でもRa98とRa86では色の出方が違うのは一目瞭然だ。

グレアを抑え、必要な場所だけを照らす

「気になる光の正体は?配光で空間はどう変わる?」をテーマにした展示では、眩しさ(グレア)の感じ方や、配光による空間の奥行き感といった視覚効果を比較できた。

グレアカット・トリムラインの新製品TIEG-APLの黒子ぶりがよくわかる
広配光、配光角60°、45°、25°の比較展示も。グレアカットしたTIEG-APLの配光角25°(右端)は、光源がほぼ見えないため眩しくないうえに画面への映り込みが少なくて済み、手許に集中的な明かりが欲しいホームシアターにうってつけだ

このように、LEDのライン照明ひとつでも、上質なインテリア空間を構築する場面では気を配るべきポイントがたくさんあることを改めて思い知らされる刺激的な展示だった。

「光の最適解」を体験できるDNライティングの照明実験空間

DNライティングは、LEDモジュールや照明器具類の製造・販売から設計施工まで行う1977年設立の照明メーカー。製品の7割は100%子会社である秋田DNライティングによる国産が占める。

もともとは蛍光灯を製造したが、フレキシブルLEDライトをはじめ、LED時代の到来とともに多様な高品質LED照明を生み出している。

「フレキシブルに変化する空間」をコンセプトにした予約制のショールームでは、什器・棚下照明、間接照明が簡易的に再現されており、明るさ・色温度・配光や、設置位置・角度をシミュレーションできる。もともとは設計事務所やインテリアコーディネーターといった方々向けだが、予約すれば一般ユーザーの体験も可能だ。

[施設概要]

照明実験空間 TOKYO STUDIO E139

  • 東京都品川区西五反田1-13-5
    営業時間:10:00~12:00/13:00~17:00(予約制)
    定休日:土曜日、日曜日、祝日

照明実験空間 OSAKA lab E135

  • 大阪府吹田市豊津町54-6
    営業時間:10:00~12:00/13:00~17:00(予約制)
    定休日:土曜日、日曜日、祝日

ショールーム 照明実験空間 TOKYO/OSAKA

  • fy7d(エフワイセブンディー)代表

    遠藤義人

    ホームシアターのある暮らしをコンサルティングするfy7d(エフワイセブンディー)代表。ホームシアター専門誌「ホームシアター/Foyer(ホワイエ)」の編集長を経て独立、住宅・インテリアとの調和も考えたオーディオビジュアル記事の編集・執筆のほか、システムプランニングも行う。「LINN the learning journey to make better sound.」(編集、ステレオサウンド)、「聞いて聞いて!音と耳のはなし」(共著、福音館書店。読書感想文全国コンクール課題図書、福祉文化財推薦作品)など。

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