スマートホームでなぜ業務用ルーターが選ばれる? 家庭用Wi-Fiとの違い Living Insight vol.14
取材/LWL online編集部
建築統合型スマートホームでは、一般的な家庭用Wi-Fiルーターではなく、業務用・法人向けルーターが必須である。理由は単純な通信速度ではない。ルーター、ネットワークスイッチ、無線LANアクセスポイント(AP)を分離し、VLANでネットワークを適切に分割しながら、障害監視や遠隔保守まで行えるネットワークを構築するためだ。
そもそもルーターとはWi-Fiを飛ばす機器ではなく、「ルーティング=通信経路を決める」ための装置である。では、家庭用Wi-Fiルーターと業務用ルーターは何が違うのか? ONUやホームゲートウェイ、アクセスポイントは必要なのか? そして、なぜ建築統合型スマートホームではVLANやPoE、遠隔監視まで必要になるのか?
スマートホームを支える「住宅ネットワーク」の基本を、実際のインテグレーション経験を交えながら解説する。
「NTTの“ルーター”ではダメですか?」スマートホームより説明が難しかったネットワークの話
筆者は以前、建築統合型スマートホームを設計・施工する建設会社を経営していた。
設計事務所やインテリアデザイナー、デベロッパー、ゼネコン、そして施主にスマートホームの仕組みを説明するとき、高い確率で聞かれる質問があった。
「なぜ、わざわざこんなに高いルーターを入れるのですか?」
「ルーターがあるのに、なぜ別にアクセスポイントまで必要なのですか?」
そしてもうひとつ。これが非常に多かった。
「NTTが持ってくるルーターではダメですか?」
実のところ、照明や電動カーテン、空調、オーディオなどを統合するスマートホームそのものを説明するよりも、ルーターとアクセスポイントの違い、ONUとルーターの違い、家庭用ルーターと業務用ルーターの違いを説明するほうが難しく、時間がかかった。
だが、もっともな疑問である。
「ルーター」という言葉からは、NTTなどの通信事業者がインターネット回線の開通時に設置するONUやホームゲートウェイか、家電量販店で売られているWi-Fiルーターをイメージする人が大半だろう。
インターネット回線につなげばWi-Fiが使えるし、すぐにスマートフォンもテレビもパソコンもつながる。にもかかわらず、スマートホームになると、Wi-Fi機能を持たない業務用ルーターを設置し、さらにネットワークスイッチや複数の無線LANアクセスポイントまで用意する。
その理由を知らなければ、たしかに「なぜそんなにおおげさな設備が必要なのか」と考えるのは当然である。
今回の記事は、まさにその疑問に対する答えになる。
そもそもルーターとは? その語源は「ルーティング=経路選択」
そもそもルーターをWi-Fiを飛ばす機械だと捉えている人が多い。
最初に理解していただきたいのは、ルーター=Wi-Fiを飛ばす機械ではない、ということだ。
ルーター(Router)という名称は、Route=経路に由来する。ネットワークにおける「ルーティング(Routing)」とは、届いたデータを確認し、「このデータは次にどこへ送るべきか」を判断して適切なネットワークへ送り出す処理である。
インターネットルーターの基本要件を定めたRFC 1812でも、ルーターはネットワーク間でIPデータグラムを転送し、ルーティングテーブルなどをもとに次の転送先を選択する装置として説明されている。また「router」という言葉自体がroutingのプロセスに由来することも記されている。
要するに「ルーター」の本来の役割はWi-Fiを飛ばすことではない。本来のルーターの仕事は通信経路を制御することなのだ。
ルーターの本来の役割を理解することによって、なぜスマートホームでルーターとアクセスポイントを分離するのかも理解しやすくなる。
家庭用Wi-Fiルーターと業務用ルーターは何が違う?
では、家庭用Wi-Fiルーターと業務用ルーターの違いは何だろうか。
まず断っておくと、「家庭用ルーター」と「業務用ルーター」でルーティングの基本原理が変わるわけではない。「ルーター」なのだから、主たる目的が異なるわけではない。
大きな違いとしては、一台にさまざまな機能をまとめるのか、それぞれを独立した設備として設計・管理するのかである。
一般的な家庭用Wi-Fiルーターには、一台の筐体に、「ルーター」「Wi-Fiアクセスポイント」「Ethernetスイッチ」「DHCPサーバー」「NAT」「ファイアウォール」などの機能がまとめられている。
一般家庭では非常に合理的だ。一台購入して、光回線につなげればすぐにインターネットにつながり、Wi-Fiも使える。
一方、業務用ネットワークでは、ルーター=ネットワーク間の経路制御、スイッチ=有線LAN機器の接続、アクセスポイント=Wi-Fi接続という具合に、基本的には機器ごとに役割を分ける。
もちろん、現在の高性能な家庭用ルーターにもVLANやVPNなど高度な機能を備える製品は存在する。そのため、「業務用だから必ず高性能」「家庭用だから不安定」と一般化することはできない。
ネットワークを長期間管理することを前提に機器を選び、システムとして構成するか否かが本質的な違いとなる。

図版は生成AIを使用して作成
ONUとルーターの違いは? 「NTTが持ってくる箱」はルーターではない?
ここで、多くの人が混同しているONUとルーターの違いについて整理したい。
ONU(Optical Network Unit)は原則としてルーターではない。
ONUは「光回線終端装置」と呼ばれ、光ファイバーを通って届いた光信号と、宅内ネットワーク側で扱う信号との変換を担う装置である。
一方、ルーターは先ほど説明したように、異なるネットワーク間で通信の行き先を判断する装置である。役割が違う。
ただし話をややこしくしている存在が、「ホームゲートウェイ」である。
たとえば、NTT東日本が提供している機器にも、ONUとひかり電話ルーターが一体になったホームゲートウェイが存在する。NTT東日本自身もPR-500KIなどを「回線終端装置(ONU)一体型のひかり電話ルーター」と説明している。
要するに、住宅に置かれている「NTTの箱」には、ONUだけのものと、ONU+ルーター機能を持ったホームゲートウェイがあり得る。ここを区別する必要がある。
NTTのホームゲートウェイがあれば、業務用ルーターはいらないのか?
「NTTのホームゲートウェイがあれば、業務用ルーターはいらないのか?」
これもよく聞かれた質問だった。
インターネットを見るだけなら、それで問題ない。だが、建築統合型スマートホームでは、目的が異なる。
通信事業者が提供するホームゲートウェイの主目的は、契約したインターネット回線やひかり電話などを利用できるようにすることである。
一方、スマートホーム側で追加する業務用ルーターは、住宅内部のネットワーク構成を制御・管理するための中枢として使われる。
スマートホームの信号の場合の接続を図式化すると、
光回線→ONU/ホームゲートウェイ→業務用ルーター→PoE対応ネットワークスイッチ→無線LANアクセスポイント/スマートホーム機器/AV機器/監視カメラ
という構成が一例として考えられる。
実際には契約する回線やIPv4 over IPv6などの接続方式、ひかり電話の有無によって構成は異なるため、単純に通信事業者の機器を外せばよいわけではない。
また、通信事業者側のホームゲートウェイと後段のルーターの両方がルーターとして動作すると、いわゆる「二重ルーター」「二重NAT」になる場合がある。スマートホームではVPNや外部サービスとの通信などに影響する可能性もあるため、回線方式まで含めてインテグレーターが設計する必要がある。
ちなみに、筆者の経営していた会社では、通信業者がホームゲートウェイを持ってきた場合は、ホームゲートウェイのルーター機能を使用しないようにしていた。長期間にわたって安定して運用できる業務用ルーターにルーター機能をゆだねるようにしていた。

ルーターとアクセスポイント(AP)の違いとは?
これも非常によく聞かれる質問だった。ルーターとアクセスポイントは役割が違う。
ルーターは、異なるネットワーク間の通信経路を制御する。
一方、無線LANアクセスポイント(Wireless Access Point/AP)は、スマートフォンやタブレット、PCなどをWi-Fiで有線LANに接続するための入口である。
家庭用Wi-Fiルーターでは、この二つの機能が一台に入っているため、違いを意識する必要がない。しかし、スマートホームやオフィス、ホテルなどでは分離して考えなくてはならない。
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なぜスマートホームではWi-Fiアクセスポイントを別に設置するのか?
そもそも業務用ルーターには、Wi-Fi機能が搭載されていないケースも多いが、アクセスポイントを別に設置する理由としては、ルーターを置きたい場所と、Wi-Fiの電波を出したい場所が違うことが挙げられる。
業務用ルーターやネットワークスイッチ、スマートホームコントローラーなどは、情報分電盤やAVラック、機械室などへまとめて設置することが多い。
だが、こうした場所はWi-Fiアクセスポイントの設置場所として最適とは限らない。例えば金属製の情報分電盤の中にWi-Fi機器を収納してしまえば、当然ながら電波環境には不利になる。
そこで、Wi-Fiを担当するアクセスポイントだけを住宅内の適切な場所へ配置することになる。
アクセスポイントの必要台数は、単純に「各室1台」と決められるものではない。住宅の広さや間取り、壁・床などの建材、階数、必要とする通信品質などを考慮し、電波環境を設計したうえで配置する。広大な邸宅では複数台のアクセスポイントが必要になる一方、過剰な設置は電波干渉を招く可能性もあるため、適切な台数と配置を見極めることが重要だ。
LANケーブル1本で設置できる「PoE」とは?
業務用アクセスポイントでは、PoE(Power over Ethernet)がよく利用される。
PoEとは、LANケーブルを使ってデータ通信と同時に電力も供給する技術だ。PoE対応スイッチからアクセスポイントへLANケーブルを配線すれば、アクセスポイントの近くにACアダプターやコンセントを設置しなくても運用できる。
そのため天井や壁面など、電波環境を優先した場所へアクセスポイントを設置しやすい。
また、ルーターとアクセスポイントを分離しておけば、無線LAN規格が更新された際にもアクセスポイントだけを交換することができる。
Wi-Fi 6からWi-Fi 7へ、さらに将来の規格へ移行するとしても、ネットワーク全体を一度に交換する必要はない。
変化の速いWi-Fiと、住宅ネットワークの中枢は切り離しておく。これも建築設備としてネットワークを考えるうえで重要な思想だ。
業務用ルーターが選ばれる本当の理由は「速さ」ではない
「業務用ルーターならインターネットが速くなる」と考える人もいるかもしれない。もちろん処理性能は重要だ。しかし、スマートホームで業務用ルーターを採用する最大の理由は、単純な通信速度ではない。
より重要なのは、安定して運用し、管理し、トラブルが起きたときに原因を特定し、復旧できることである。
スマートホームには、スマートフォンやPCだけが接続されているわけではない。
照明制御、電動シェード、空調、床暖房、セキュリティカメラ、顔認証ドアホン、AV機器、タッチパネル、各種コントローラー、各種センサー、プール、サウナ、チラーなど、多数の機器がネットワークに接続される。住宅そのものは10年、20年、30年という長い時間軸で使われる。当然、途中でルーターやアクセスポイントなどを更新することも想定しながら、ネットワーク全体を長期的に維持していく必要がある。
多数の通信を処理できる余裕、ログ取得、設定保存、VPN、ネットワーク監視、ファームウェア管理、遠隔メンテナンスといった運用機能が重要になる。
多くの業務用ルーターには、このような運用・管理機能が用意されている。障害が起きたときに「とりあえず電源を抜いて再起動」ではなく、何が起きているのかを把握し、ネットワーク全体を管理することを前提に設計されているかどうかが重要なのだ。

Image:Simon Kadula /Shutterstock.com
スマートホームで遠隔監視・遠隔保守が重要になる理由
もうひとつ、業務用ルーターがスマートホームインテグレーターに好まれる大きな理由がある。それが遠隔保守だ。
例えば施主から「リビングのオーディオがアプリで動作しない」という連絡が入ったとする。
その場合、原因はオーディオ機器とは限らない。ネットワークオーディオプレーヤーがIPアドレスを取得できていないのかもしれないし、アクセスポイントとの接続に問題があるかもしれない。あるいは、スイッチのポートに問題があるかもしれない。
そのたびに技術者が住宅まで訪問していては、保守サービスとして成立しにくい。
ネットワークの状態を遠隔から確認できる環境が必要になってくる。
接続している機器、IPアドレス、通信状態、ログなどを確認できれば、現地へ行かなくても原因を絞り込めるケースは多い。
単なる利便性というよりも、ネットワークを住宅設備として長期間維持するための保守インフラとして捉えるべきである。
もちろん、ルーターの管理画面をそのままインターネットへ公開するような方法は避け、VPNや適切に保護されたクラウド管理環境などを利用する必要がある。
VLANとは? スマートホームでは「一つの家の中に複数のネットワーク」をつくる
VLANは「分ければ安全」ではない。何を通すかまで設計する
業務用ルーターを理解するうえで重要なのが、VLAN(Virtual LAN/Virtual Local Area Network)である。
VLANとは、一つの物理ネットワークを論理的に複数のネットワークへ分割する技術だ。
例えば、「PCやスマートフォンでインターネットにつなぐ」「スマートホームで照明や空調などの設備を制御」「AV機器でNetflixやPrime Videoなどの動画配信サービスを楽しむ」「監視カメラやセキュリティ」「来客用Wi-Fi」「Management:保守・管理用機器」というかたちで分けることができる。
同じルーター、同じネットワークスイッチ、同じLAN配線を利用していても、論理的には別のネットワークとして扱える。
ただし、VLANだけでセキュリティが完成するわけではない。VLAN間の通信をルーターやファイアウォールでどう許可するか、あるいは禁止するかまで設計することによって、初めて意味を持つ。
さらにスマートホームではAirPlay、Chromecast、各種IoT機器など、mDNSやマルチキャストを利用して同じネットワーク内の機器を発見する仕組みも多い。
ネットワークを不用意に分割すると、「スマートフォンからオーディオ機器が見えなくなった」といった問題も起こり得る。
つまりVLANは、単に「分ければよい」というものではない。
何を分け、何を通すのかを設計する技術なのである。そのため、システムインテグレーターによる設計が非常に重要になるのだ。
実際のスマートホームではどんなルーターが使われる? ヤマハとUniFi
では、実際のスマートホームでは、どのような業務用ルーターやネットワークシステムが使われるのだろうか。ここでは具体例として、国内の業務用ネットワークで代表的なヤマハ「RTXシリーズ」と、ルーター、スイッチ、アクセスポイントなどを統合的に管理できるUbiquiti「UniFi」を紹介したい。
国内の業務用ネットワークで代表的なヤマハRTXシリーズ
国内で業務用ルーターの代表格として知られるのが、ヤマハの「RTXシリーズ」だ。
現行モデルには「RTX840」や10ギガ対応の「RTX1300」などがあり、VLAN、VPN、NAT、各種フィルター、ログ管理など、住宅ネットワークの設計・保守に求められる機能を備える。
RTX840では、ヤマハ製スイッチや無線LANアクセスポイント、接続端末の状態を「LANマップ」で把握できるほか、クラウド型ネットワーク統合管理サービス「Yamaha Network Organizer(YNO)」による遠隔管理にも対応する。単純に通信を振り分けるだけでなく、完成後の住宅ネットワークを継続的に監視・保守できることが大きな特徴だ。
ヤマハ独自の設定体系である「NATディスクリプター」によってNATやIPマスカレードを細かく設定できるなど、ネットワーク技術者が詳細に制御できる点も特徴である。こうした設定の自由度と、長期間にわたって管理できる仕組みが、スマートホームのような設備ネットワークとの相性を高めている。

統合管理のしやすさで注目されるUniFi
もうひとつ、スマートホームのネットワークでも選択肢となるのが、Ubiquitiの「UniFi」である。UniFiの特徴は、ゲートウェイ/ルーターだけでなく、ネットワークスイッチやWi-Fiアクセスポイントなどをひとつの管理環境から統合的に扱えることにある。UniFi Cloud Gatewayでは「UniFi Network」によってアクセスポイントやスイッチまで管理でき、VLANを含めたネットワーク構成を視覚的に把握しやすい。
さらに「UniFi Site Manager」を利用すれば、複数の住宅や拠点を一つの画面から遠隔監視・管理できる。インターネット回線の状態や機器の稼働状況を確認し、アップデート管理なども行えるため、複数の住宅を継続的に保守するスマートホームインテグレーターにとってメリットは大きい。ルーター、スイッチ、アクセスポイントを個別の機器としてではなく、一つのネットワークシステムとして管理するという考え方が、UniFiの大きな特徴といえる。
家庭用Wi-Fiルーターではスマートホームを構築できないのか?
ここまで読むと、「家庭用Wi-Fiルーターではスマートホームはできないのか」と感じるかもしれない。しかし、そういう意味ではない。
例えば、スマート家電を使う一般住宅なら、高性能な家庭用Wi-Fiルーターで十分かもしれない。Matter対応機器やスマートスピーカー、スマートプラグを数台追加しただけで、必ず業務用ルーターが必要になるわけではない。IoTガジェット型(デバイス統合型)スマートホームであれば、やや性能の高い家庭用Wi-Fiルーターで問題ないだろう。
一方、建築統合型スマートホームでは、業務用・法人向けクラスのルーターを中心に、長期的に管理・保守できるネットワークを構築することが重要になる。より正確に言えば、建築統合型スマートホームの場合、ネットワーク自体、住宅設備のインフラなので、インフラに相応しい機能を備えたシステムを構築しておく必要がある。
照明、空調、電動シェード、AV、セキュリティなど複数のシステムを統合し、それらをインテグレーターが長期保守する建築統合型スマートホームでは、ネットワークに求められる役割が変わる。

Image:dotshock /Shutterstock.com
結論:高いルーターを買うのではない。「保守できる住宅ネットワーク」をつくる
では、冒頭の質問に戻ろう。
「なぜ、わざわざ値段の高い業務用ルーターを入れるのか?」
答えは、単に「家庭用ルーターより高性能だから」ではない。住宅全体のネットワークを設計し、分割し、監視し、トラブルシューティングし、将来にわたって保守できるようにするためだ。
「なんでルーターとは別にアクセスポイントが必要なのか?」
これも同様だ。
ルーティングとWi-Fiを分離することで、それぞれを適切な場所、適切な機器で構成し、必要な部分だけを将来更新できる。
そしてVLANによって、家族用、スマートホーム用、AV用、セキュリティ用、ゲスト用など、住宅内部のネットワークを用途に応じて設計できる。
スマートホームインテグレーターは、ネットワークを家電としてではなく、電気、空調、給排水などと同じく住宅を支えるインフラのひとつとして考えている。
長期間、管理・保守できるネットワークを住宅の中につくっているのである。

Image:KOTOIMAGES /Shutterstock.com
FAQ スマートホームと業務用ルーターについてよくある質問
Q. スマートホームには業務用ルーターが必ず必要?
必ずしも必要ではない。スマート家電を数台利用するなどIoTガジェット型スマートホームを導入する一般住宅なら、高性能な家庭用Wi-Fiルーターで十分な場合も多い。一方、照明、空調、セキュリティ、AVなどを統合し、長期的な遠隔保守まで行う、富裕層向け建築統合型(ラグジュアリー型)スマートホームでは、業務用ルーターを中心としたネットワーク構成が必須である。
Q. 業務用ルーターと家庭用Wi-Fiルーターの一番大きな違いは?
単純な通信速度ではなく、ネットワークの設計・管理・保守をどこまで行えるかという違いが大きい。業務用ではVLAN、VPN、ログ、詳細な通信制御、遠隔監視などを利用し、ルーター、スイッチ、アクセスポイントを分離して構成することが多い。
Q. ONUとルーターは何が違う?
ONUは光回線の光信号を宅内ネットワークで利用できる信号へ変換する光回線終端装置。ルーターは異なるネットワーク間で通信経路を決めてパケットを転送する装置で、役割が異なる。ただしONUとルーターが一体化したホームゲートウェイも存在する。
Q. ルーターとWi-Fiアクセスポイントの違いは?
ルーターはネットワーク間の通信経路を制御する機器。アクセスポイント(AP)はWi-Fi対応端末を有線LANへ接続するための無線基地局である。家庭用Wi-Fiルーターでは両方の機能が一台にまとめられている。
Q. VLANは何のために使う?
VLANは、一つの物理ネットワークを複数の論理ネットワークへ分割する技術。スマートホームでは、家族用、IoT・スマートホーム用、AV用、監視カメラ用、ゲスト用などに分離し、通信やアクセス権を適切に管理するために利用できる。
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LWL online 編集部